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豚コレラ対策 野生イノシシに餌ワクチン

搬出制限が解除された22日、処理数が通常並みになった東三河食肉流通センター=豊橋市明海町で
搬出制限が解除された22日、処理数が通常並みになった東三河食肉流通センター=豊橋市明海町で

 県は、吉川貴盛農相が22日、閣議後の記者会見で、岐阜県や愛知県で相次いでいる豚コレラ対策として、3月から野生のイノシシにワクチン入りの餌を散布すると発表したことを受け、県としても協力して実施する考えを示した。
 記者会見した岡地啓之畜産課長は「野生のイノシシに限定してのワクチン散布で豚コレラの封じ込め効果が期待できる。ただ、散布の時期や方法などについては、まだ農水省から詳細な指示が届いていない。近く愛知、岐阜、静岡3県に直接担当者が来て説明するとの連絡があり、それを待って検討したい」と述べた。
 豚コレラワクチンについては、田原市などの養豚農家から接種の要望が強く出されているが、豚に使用すると「豚コレラ清浄国」への復帰が難しくなるため、農水省では使用を抑えてきた。しかし、野生のイノシシはその対象外となるため、使用に踏み切った。
(後藤康之)

養豚団地3~10㌔圏内の搬出制限を解除

 県は22日、豚コレラの感染が確認された田原市の養豚団地にある農場から3~10㌔圏内に設定した「搬出制限区域」にある農場の搬出制限を解除した。
 豚コレラに関する特定家畜伝染病防疫指針に従い、農林水産省と協議した結果、同制限区域内にある38農場(監視対象該当28農場、監視対象非該当10農場)のうち、28農場(田原市24農場、豊橋市4農場)の豚のと畜場出荷を制限対象外とすることを決め、同日朝から出荷を始めた。
 制限対象外の条件は、①防疫員が出荷豚の発熱の症状などを立入、または書面により確認②病原体の拡散防止措置が講じられていること③出荷前後及び出荷中の消毒ポイントなどで運搬車両を十分に消毒すること―などとなっている。
(後藤康之)

処理数が通常並みに

 出荷が再開された22日、豊橋市明海町の東三河食肉流通センターは、半減していた処理数が通常並みとなった。来週以降の処理数増加に期待をしている。
 田原、豊橋両市の農家の豚肉を扱う豊橋市東小田原町の鳥市精肉店では、一部の入荷が再開する見込みで、市川勝丸社長(37)は「(搬出制限解除は)とても明るい兆し。地元の農家さんたちの被害は、行政の補助ではまかないきれず、経済的にもダメージを受けて困っていた。農家に元気を出してもらうため地元のいい豚肉を届け、この地域にとって宝の養豚業を応援していきたい」と話している。
 地元産を扱う豊橋市内のスーパーマーケットも「商品(豚肉)が入りにくくなっていたが、当初、心配した深刻な状況にはなっていない」と話すとともに、出荷再開に胸をなで下ろす。
(取材班)

 県は、吉川貴盛農相が22日、閣議後の記者会見で、岐阜県や愛知県で相次いでいる豚コレラ対策として、3月から野生のイノシシにワクチン入りの餌を散布すると発表したことを受け、県としても協力して実施する考えを示した。
 記者会見した岡地啓之畜産課長は「野生のイノシシに限定してのワクチン散布で豚コレラの封じ込め効果が期待できる。ただ、散布の時期や方法などについては、まだ農水省から詳細な指示が届いていない。近く愛知、岐阜、静岡3県に直接担当者が来て説明するとの連絡があり、それを待って検討したい」と述べた。
 豚コレラワクチンについては、田原市などの養豚農家から接種の要望が強く出されているが、豚に使用すると「豚コレラ清浄国」への復帰が難しくなるため、農水省では使用を抑えてきた。しかし、野生のイノシシはその対象外となるため、使用に踏み切った。
(後藤康之)

養豚団地3~10㌔圏内の搬出制限を解除

 県は22日、豚コレラの感染が確認された田原市の養豚団地にある農場から3~10㌔圏内に設定した「搬出制限区域」にある農場の搬出制限を解除した。
 豚コレラに関する特定家畜伝染病防疫指針に従い、農林水産省と協議した結果、同制限区域内にある38農場(監視対象該当28農場、監視対象非該当10農場)のうち、28農場(田原市24農場、豊橋市4農場)の豚のと畜場出荷を制限対象外とすることを決め、同日朝から出荷を始めた。
 制限対象外の条件は、①防疫員が出荷豚の発熱の症状などを立入、または書面により確認②病原体の拡散防止措置が講じられていること③出荷前後及び出荷中の消毒ポイントなどで運搬車両を十分に消毒すること―などとなっている。
(後藤康之)

処理数が通常並みに

 出荷が再開された22日、豊橋市明海町の東三河食肉流通センターは、半減していた処理数が通常並みとなった。来週以降の処理数増加に期待をしている。
 田原、豊橋両市の農家の豚肉を扱う豊橋市東小田原町の鳥市精肉店では、一部の入荷が再開する見込みで、市川勝丸社長(37)は「(搬出制限解除は)とても明るい兆し。地元の農家さんたちの被害は、行政の補助ではまかないきれず、経済的にもダメージを受けて困っていた。農家に元気を出してもらうため地元のいい豚肉を届け、この地域にとって宝の養豚業を応援していきたい」と話している。
 地元産を扱う豊橋市内のスーパーマーケットも「商品(豚肉)が入りにくくなっていたが、当初、心配した深刻な状況にはなっていない」と話すとともに、出荷再開に胸をなで下ろす。
(取材班)

搬出制限が解除された22日、処理数が通常並みになった東三河食肉流通センター=豊橋市明海町で
搬出制限が解除された22日、処理数が通常並みになった東三河食肉流通センター=豊橋市明海町で

カテゴリー:社会・経済 / 政治・行政

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