高校野球愛知大会 猛攻で豊川コールド勝ち

　全国高校野球愛知大会は20日、４回戦が行われ、豊橋市民球場では豊川と桜丘が共に勝利し、ベスト16進出を果たした。豊川は４番で左のスラッガー・松山力汰一塁手（３年）の特大アーチなど19安打９得点の猛攻で、名城大付にコールド勝ちした。
（由本裕貴）

　白球が空高く舞い上がった。５－２の７回裏、先頭の松山はカウント２－２から７球目、真ん中速球に反応した。降り抜いた打球は右翼ポール上を越えていく特大ホームラン。この後、８回に打線がつながりコールド勝ちを引き寄せる一発に、今井監督も「やっと４番の仕事をしてくれた。流れを引き寄せる一打だった」と称賛した。
　14日新川戦では適時打１本も、好機で凡退。この日も初回１死一塁で併殺打、３回１死二塁で左飛に倒れていた。名城大付は遊撃手が二塁ベースの右側、二塁手が一塁ベース側に寄り、バッテリーも内角を攻めて逆方向への打球を封じようとする「松山シフト」を敷いてきたが、松山は「逆に打ってやろうと思った。強い打球を心掛けた」と闘争心で高校通算14号を生んだ。
　松山をはじめ、立花、中野、降旗、中神、執頭の６人で計９本の長打をマーク。立花は二塁打３本と暴れた。投げては、練習中にボールを顔面に受け、鼻を骨折する負傷から復帰したエース菊間が４四死球と苦しみながら、４回を１被安打無失点に抑えた。６回２死満塁のピンチでは、３番手の左腕・米庄が反撃を断ち切った。捕手・家田は正確な送球で４度も盗塁を阻止した。
　松山の一発が象徴するように投打がかみ合い、順当に５回戦へ駒を進めた。

▽４回戦
名城大付
０００００２００｜２
１１３０００１3X｜９
豊川
（８回コールド）
（名）坪井、増岡、野田、後藤秀、坪井－寺井
（豊）菊間、梅村、米庄－家田
【本】松山（豊）
（豊橋市民球場）

　豊川は初回、執頭の犠飛、２回には降旗の二塁打で得点。３回には好機から３連打で３点を追加し、終盤８回には執頭、松山、漆原の適時打で試合を決めた。