文字の大きさ

島田卓二、黒田清輝らの企画展 豊川市桜ヶ丘ミュージアム

「海辺の松」などの風景画を中心とした島田の作品=桜ヶ丘ミュージアムで
「海辺の松」などの風景画を中心とした島田の作品=桜ヶ丘ミュージアムで
特別展示中の黒田の代表作「湖畔」=同
特別展示中の黒田の代表作「湖畔」=同

 豊川市出身の洋画家・島田卓二と、島田の師で黒田清輝らの作品も紹介した企画展「島田卓二、黒田清輝とその周辺」(東愛知新聞社など後援)が16日、豊川市桜ヶ丘ミュージアムで9月22日までの会期で始まった。今月29日までの限定で、黒田の有名な作品「湖畔」も特別展示されている。
 旧宝飯郡大木村出身の島田が残した油絵を中心とした絵画37点と、スケッチ14点を紹介。風景や人物の模写、花などが中心で、新派(紫派)と呼ばれた黒田譲りの明るい外光派の色彩を踏襲し、屋外での制作を重んじて渥美半島や湯谷渓谷、蒲郡の西浦海岸などの景勝地で描いた絵も並ぶ。
 島田は県立第四中学校(現時習館高校)を卒業後、画家を目指して上京。黒田の門をたたき、第6回文展に入選するなど活躍した。関東大震災で自宅で崩壊したことで帰省し、地元では豊橋洋画協会の設立に貢献したり、高校の教鞭を取って若手の育成にも尽力した。
 今回、島田の孫にあたる嶋田好孝さん(73)の協力で、作品だけでなく書簡やはがき16点も展示。島田とのやり取りから、黒田の知られざる一面が発見できた。東京国立博物館の協力を得て、黒田の代表作で、後に妻となる浴衣姿の照子がうちわを手に芦ノ湖のほとりで座っている「湖畔」を特別展示。国の重要文化財にも指定されており、これだけの大作を展示するのは豊川市で初めてとなる。他にも黒田らと親交のあった画家の作品も一部展示している。
 市が島田の残した資料を研究し続け、約10年越しに実現した企画展。オープニングの内覧会に出席した嶋田さんは「光栄に思う。ようやく日の目を見た絵もあり、祖父も喜んでいるはず。地元の文化に貢献する機会になれば」と話した。
 観覧料は大人800円、小中高生400円。毎週月曜休館。
(由本裕貴)

 豊川市出身の洋画家・島田卓二と、島田の師で黒田清輝らの作品も紹介した企画展「島田卓二、黒田清輝とその周辺」(東愛知新聞社など後援)が16日、豊川市桜ヶ丘ミュージアムで9月22日までの会期で始まった。今月29日までの限定で、黒田の有名な作品「湖畔」も特別展示されている。
 旧宝飯郡大木村出身の島田が残した油絵を中心とした絵画37点と、スケッチ14点を紹介。風景や人物の模写、花などが中心で、新派(紫派)と呼ばれた黒田譲りの明るい外光派の色彩を踏襲し、屋外での制作を重んじて渥美半島や湯谷渓谷、蒲郡の西浦海岸などの景勝地で描いた絵も並ぶ。
 島田は県立第四中学校(現時習館高校)を卒業後、画家を目指して上京。黒田の門をたたき、第6回文展に入選するなど活躍した。関東大震災で自宅で崩壊したことで帰省し、地元では豊橋洋画協会の設立に貢献したり、高校の教鞭を取って若手の育成にも尽力した。
 今回、島田の孫にあたる嶋田好孝さん(73)の協力で、作品だけでなく書簡やはがき16点も展示。島田とのやり取りから、黒田の知られざる一面が発見できた。東京国立博物館の協力を得て、黒田の代表作で、後に妻となる浴衣姿の照子がうちわを手に芦ノ湖のほとりで座っている「湖畔」を特別展示。国の重要文化財にも指定されており、これだけの大作を展示するのは豊川市で初めてとなる。他にも黒田らと親交のあった画家の作品も一部展示している。
 市が島田の残した資料を研究し続け、約10年越しに実現した企画展。オープニングの内覧会に出席した嶋田さんは「光栄に思う。ようやく日の目を見た絵もあり、祖父も喜んでいるはず。地元の文化に貢献する機会になれば」と話した。
 観覧料は大人800円、小中高生400円。毎週月曜休館。
(由本裕貴)

「海辺の松」などの風景画を中心とした島田の作品=桜ヶ丘ミュージアムで
「海辺の松」などの風景画を中心とした島田の作品=桜ヶ丘ミュージアムで
特別展示中の黒田の代表作「湖畔」=同
特別展示中の黒田の代表作「湖畔」=同

カテゴリー:社会・経済

 PR

PR