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2019回顧 田原市

カテゴリー:特集

ララグランにできた親子交流館「すくっと」=田原市田原町で
ララグランにできた親子交流館「すくっと」=田原市田原町で

 平成から令和へと新しい時代に移り替わった2019年が、間もなく終わる。田原市は、観光の振興、まちのにぎわいづくり、教育環境の整備などが進められた。その一方で、CSF(豚コレラ)の感染が確認され、盛んな養豚業に打撃を与え、渥美半島に暗い影を落とした。東三河のこの1年を振り返る。

 観光では、渥美半島の早春を彩る菜の花の開花に合わせ、2月~3月末にかけて「東三河レストランバス」が運行。地元の旬の食材を使った料理を味わいながら半島の風景などを楽しめるツアーで、好評を博した。
 観光の拠点になっている三つの道の駅は、充実が図られた。田原めっくんはうすは、県内の道の駅で初めて外国人観光客向け免税店になり、田原や東三河の特産品コーナーの商品を免税する。
 あかばねロコステーションには1月、田原産の切り花を販売する「ロコフラワーマーケット」が開店した。日本一の産地で作られた田原の花を購入できる店舗で、観光客らへのPRなどをする。
 渥美半島の玄関口・渥美線三河田原駅周辺は、活性化を目指した整備が完了。1月末には、市の誘致事業でシティホテル「ABホテル田原」が開業した。交流拠点「ララグラン」には4月、親子交流館「すくっと」がオープン。遊びや活動ができ、子育てに関する公共サービスを提供する場で、市が整備した。商業施設、まちなか広場と併せ、ララグランのすべての施設が整った。
 これらを活用したにぎわいづくり、集客が、今後の活性化のかぎを握る。
 今年は教育環境の整備が進展。保育園、小・中学校普通教室に空調設備設置やトイレの洋式化を進めた。10月からは、子育て支援と併せ、市内に住む高校生へのバス通学支援制度を開始。市内区間を対象に路線バス(豊鉄バス)の通学定期券購入費の3割を助成し、保護者の負担軽減などを図った。
 同じく10月、旧野田中学校の校舎を活用した「ふるさと教育センター」がオープン。市内各地区にある郷土史料などを整理し、教育機関などに提供、文化財の収蔵も行い、教育の支援や相談などの機能も同センターに集約した。
 9月には、市内を拠点にするトヨタ自動車陸上長距離部の服部勇馬選手が東京五輪マラソン代表に内定。また、田原市が東洋経済新報社発表の「住み良さランキング2019」で県内1位、全国29位となった。
 明るい話題があった反面、豚コレラの感染を2月に確認。6月までに19農家、28農場で約3万6000頭を殺処分した。今月、再び発生し撲滅が大きな課題となっている。
 また、年初めには任期満了に伴う市議選が行われ、18の議席を21人が争い、現職13人、新人5人が当選。4月には市長選があり、現職の山下政良市長が無投票で再選を果たした。
(中村晋也)

 平成から令和へと新しい時代に移り替わった2019年が、間もなく終わる。田原市は、観光の振興、まちのにぎわいづくり、教育環境の整備などが進められた。その一方で、CSF(豚コレラ)の感染が確認され、盛んな養豚業に打撃を与え、渥美半島に暗い影を落とした。東三河のこの1年を振り返る。

 観光では、渥美半島の早春を彩る菜の花の開花に合わせ、2月~3月末にかけて「東三河レストランバス」が運行。地元の旬の食材を使った料理を味わいながら半島の風景などを楽しめるツアーで、好評を博した。
 観光の拠点になっている三つの道の駅は、充実が図られた。田原めっくんはうすは、県内の道の駅で初めて外国人観光客向け免税店になり、田原や東三河の特産品コーナーの商品を免税する。
 あかばねロコステーションには1月、田原産の切り花を販売する「ロコフラワーマーケット」が開店した。日本一の産地で作られた田原の花を購入できる店舗で、観光客らへのPRなどをする。
 渥美半島の玄関口・渥美線三河田原駅周辺は、活性化を目指した整備が完了。1月末には、市の誘致事業でシティホテル「ABホテル田原」が開業した。交流拠点「ララグラン」には4月、親子交流館「すくっと」がオープン。遊びや活動ができ、子育てに関する公共サービスを提供する場で、市が整備した。商業施設、まちなか広場と併せ、ララグランのすべての施設が整った。
 これらを活用したにぎわいづくり、集客が、今後の活性化のかぎを握る。
 今年は教育環境の整備が進展。保育園、小・中学校普通教室に空調設備設置やトイレの洋式化を進めた。10月からは、子育て支援と併せ、市内に住む高校生へのバス通学支援制度を開始。市内区間を対象に路線バス(豊鉄バス)の通学定期券購入費の3割を助成し、保護者の負担軽減などを図った。
 同じく10月、旧野田中学校の校舎を活用した「ふるさと教育センター」がオープン。市内各地区にある郷土史料などを整理し、教育機関などに提供、文化財の収蔵も行い、教育の支援や相談などの機能も同センターに集約した。
 9月には、市内を拠点にするトヨタ自動車陸上長距離部の服部勇馬選手が東京五輪マラソン代表に内定。また、田原市が東洋経済新報社発表の「住み良さランキング2019」で県内1位、全国29位となった。
 明るい話題があった反面、豚コレラの感染を2月に確認。6月までに19農家、28農場で約3万6000頭を殺処分した。今月、再び発生し撲滅が大きな課題となっている。
 また、年初めには任期満了に伴う市議選が行われ、18の議席を21人が争い、現職13人、新人5人が当選。4月には市長選があり、現職の山下政良市長が無投票で再選を果たした。
(中村晋也)

ララグランにできた親子交流館「すくっと」=田原市田原町で
ララグランにできた親子交流館「すくっと」=田原市田原町で

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