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なぜ?とよがわ左岸のクスノキ伐採

残された2つの切り株=豊橋市牛川町の豊川左岸で(ドローン撮影)
残された2つの切り株=豊橋市牛川町の豊川左岸で(ドローン撮影)
かつてのクスノキの姿(グーグルストリートビューから)
かつてのクスノキの姿(グーグルストリートビューから)
なぜ?とよがわ左岸のクスノキ伐採

 編集局にメールが届いたのは10月28日のことだった。タイトルは「豊川(とよがわ)河畔林の伐採について」。豊橋市牛川町の豊川左岸で、大きなクスノキが切り倒されており衝撃を受けた、という趣旨だった。何が起きたのだろう。ドローン記者を伴って現場に行き、話を聞いた。
 メールの送り主、平野恵美子さんと「牛川の渡し」の駐車場で落ち合った。季節外れの陽気の下、3人で歩いた。
 毎日ではないが、河畔を通る遊歩道や堤防道路を散策しているという平野さん。10月末、見慣れた2本のクスノキがなくなり、切り株だけになっているのを見て驚いたという。
 「あれが切り株です」と平野さんが指す。高さ約1㍍の株が二つ、残されていた。堤防側に青いビニールシートが敷かれ、工事車両用の道路が造成されている。切り株の周囲は刈り取った下草が積まれていた。「ここにはキジもすんでいたかも知れない。びっくりしたでしょうね」と平野さんは言う。ダンプカーが2度ほど行き来した。グーグルのストリートビューで見ると、こんもりした木があり、緑の下草が生い茂っていた。
 平野さんは、このような工事があることを知らなかったという。予告する看板もなかった。「もし、知らせてくれたら、木を切るにしても切り株の残し方とか、意見を言えたのに」と残念がった。

堤防補強工事の重機転回場整備

 工事を担当する国土交通省豊橋河川事務所を訪ねた。副所長の稲垣良和さんに話を聞いた。
 木の伐採は、堤防補強工事に伴う重機の転回場整備のためだった。事務所は、工事予告のお知らせをカラーで印刷し、区長を通じて地域住民に回覧されていた。
 では、区外の人に知らせる看板はなぜ立てなかったのだろう。「遊歩道を通行止めにするような工事だったら、看板を立てました。でも今回は遊歩道に影響が出ないように配慮して工事を計画したので、看板を立てなかったのです」と稲垣さん。クスノキは幹の直径約1㍍、樹高約10㍍あり、ツタが樹木に巻き付いていたという。
 稲垣さんは「平野さんとも話し合った。配慮すべき点はあった」と語る。風水害の激甚化で、堤防補強の重要性は増しており、今後も工事は続くとみられる。「切り株の残し方、周知の方法など、次に生かしたい」と話した。

12月5日に河畔林を観察

 平野さんらは、豊川周辺地区に残る有数の生態系など、その価値を知らない人が多いのでは、と懸念する。このため、愛知大名誉教授、渡邉正さんを案内人に12月5日、「『牛川水郷』に親しむウォーキング」を開く。吉田城の鉄櫓(くろがねやぐら)前に集合、午前10時から牛川の霞堤を歩きながら、河畔林を観察し「牛川の渡し」の乗船体験をする。定員20人、参加費無料。問い合わせは平野さん(080・2227・1079)かメール=QRコード=へ。
【山田一晶、林大二朗】

 編集局にメールが届いたのは10月28日のことだった。タイトルは「豊川(とよがわ)河畔林の伐採について」。豊橋市牛川町の豊川左岸で、大きなクスノキが切り倒されており衝撃を受けた、という趣旨だった。何が起きたのだろう。ドローン記者を伴って現場に行き、話を聞いた。
 メールの送り主、平野恵美子さんと「牛川の渡し」の駐車場で落ち合った。季節外れの陽気の下、3人で歩いた。
 毎日ではないが、河畔を通る遊歩道や堤防道路を散策しているという平野さん。10月末、見慣れた2本のクスノキがなくなり、切り株だけになっているのを見て驚いたという。
 「あれが切り株です」と平野さんが指す。高さ約1㍍の株が二つ、残されていた。堤防側に青いビニールシートが敷かれ、工事車両用の道路が造成されている。切り株の周囲は刈り取った下草が積まれていた。「ここにはキジもすんでいたかも知れない。びっくりしたでしょうね」と平野さんは言う。ダンプカーが2度ほど行き来した。グーグルのストリートビューで見ると、こんもりした木があり、緑の下草が生い茂っていた。
 平野さんは、このような工事があることを知らなかったという。予告する看板もなかった。「もし、知らせてくれたら、木を切るにしても切り株の残し方とか、意見を言えたのに」と残念がった。

堤防補強工事の重機転回場整備

 工事を担当する国土交通省豊橋河川事務所を訪ねた。副所長の稲垣良和さんに話を聞いた。
 木の伐採は、堤防補強工事に伴う重機の転回場整備のためだった。事務所は、工事予告のお知らせをカラーで印刷し、区長を通じて地域住民に回覧されていた。
 では、区外の人に知らせる看板はなぜ立てなかったのだろう。「遊歩道を通行止めにするような工事だったら、看板を立てました。でも今回は遊歩道に影響が出ないように配慮して工事を計画したので、看板を立てなかったのです」と稲垣さん。クスノキは幹の直径約1㍍、樹高約10㍍あり、ツタが樹木に巻き付いていたという。
 稲垣さんは「平野さんとも話し合った。配慮すべき点はあった」と語る。風水害の激甚化で、堤防補強の重要性は増しており、今後も工事は続くとみられる。「切り株の残し方、周知の方法など、次に生かしたい」と話した。

12月5日に河畔林を観察

 平野さんらは、豊川周辺地区に残る有数の生態系など、その価値を知らない人が多いのでは、と懸念する。このため、愛知大名誉教授、渡邉正さんを案内人に12月5日、「『牛川水郷』に親しむウォーキング」を開く。吉田城の鉄櫓(くろがねやぐら)前に集合、午前10時から牛川の霞堤を歩きながら、河畔林を観察し「牛川の渡し」の乗船体験をする。定員20人、参加費無料。問い合わせは平野さん(080・2227・1079)かメール=QRコード=へ。
【山田一晶、林大二朗】

残された2つの切り株=豊橋市牛川町の豊川左岸で(ドローン撮影)
残された2つの切り株=豊橋市牛川町の豊川左岸で(ドローン撮影)
かつてのクスノキの姿(グーグルストリートビューから)
かつてのクスノキの姿(グーグルストリートビューから)
なぜ?とよがわ左岸のクスノキ伐採

カテゴリー:社会・経済

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