「市電」テーマの企画展 豊橋市中央図書館

　「市電」の愛称で長年市民に愛される、豊橋鉄道市内線をテーマにした企画展が、豊橋市中央図書館で４月11日まで開かれている。写真や館内の蔵書をはじめ、絵画や昔の豊橋駅周辺を再現したジオラマなど数多くの資料が並ぶ。
　開通90年余で全国に残る数少ない路面電車として注目される。その魅力を広めようと同館初の単独企画展を催した。
　歴代車両や過去から現在の沿線風景などをパネルで展示。廃線となった柳生橋支線や広小路通りなどを含む路線図なども紹介している。
　鉄道愛好家で関連著書も多い白井良和さん（故人）の提供写真では、西八町交差点と市公会堂前の２カ所の新旧の街並みも比べられる。
　ジオラマは１９７０年の駅ビル以前の時代を再現した。初の民衆駅で知られる先々代の豊橋駅舎や丸物百貨店（現在のココラフロント付近）など当時を知る人には懐かしい風景が広がる。
　とよはし市電を愛する会の顧問も務める伊奈彦定さんは「市電のある風景」などを提供。戦中と戦後の様子を描いた原画３点も追加展示した。
　月曜休館。期間中、路線バスでの来館者向けプレゼントも企画した。乗車整理券を２枚引き、１枚を２階カウンターへ提出すると豊橋鉄道グッズと交換できる。問い合わせは中央図書館（０５３２・31・３１３１）へ。　　　
【加藤広宣】