ワクチン接種へ県がラストスパート

豊橋・東三河県庁の大規模会場は28日まで１回目延長

　県は、東三河県庁（八町通５）で実施している新型コロナワクチンの大規模接種について、１回目の接種の期間を今月28日まで延長することにした。東三河５市の予約枠に余裕が出始めたのに伴い、独自に無料通話アプリの予約枠を大幅に拡充。残りわずかな期間で一人でも接種者を増やしたい考えだ。

　東三河５市を対象にした同県庁の「豊橋中央会場」では現在、１日８００人規模で接種を実施している。モデルナ社製ワクチンを使う。
　県によると、各市のシステムを通じた予約受付は10月上旬まで取りづらい状況が続いていた。ピーク時の８月中旬は１日１６００人規模まで増やしたが、予約枠はすぐに埋まってしまった。
　ところが10月中旬に入ると各市の予約枠にも空きが目立ち始めた。これに先立ち、９月15日から無料通話アプリ「ＬＩＮＥ」で直接申し込める予約枠を設けた。身近なアプリで使いやすさにも配慮した。１日30人だった枠は、現在は１１０人まで増やした。18日以降は最大４００人まで枠を広げることにした。
　ＬＩＮＥ予約システム＝ＱＲコード＝では県と友達登録し、トーク画面下の予約枠メニューで予約登録に必要な手順が示される。完了後の通知もある。入力するスマートフォンは本人以外でも可能だ。
　県の大規模接種は２回目接種が11月25日で終了予定。感染症対策室によると「予約困難で一時は岡崎まで接種に来る人もいた。中には諦めてしまった人も多いと思う。意思があれば、少しでも多くの人に機会を提供したい」と呼び掛ける。
【加藤広宣】