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後継者の凧師が育つ 田原「初凧再生プロジェクト」

新しい初凧を手がけた水野さん㊧と高橋さん=いずれも田原まつり会館で
新しい初凧を手がけた水野さん㊧と高橋さん=いずれも田原まつり会館で
武者絵を描く高橋さん
武者絵を描く高橋さん
力強く線を入れる水野さん
力強く線を入れる水野さん

 田原市田原町のまつり会館を中心に活動する「田原凧(たこ)保存会」で、「初凧再生プロジェクト」が一区切りを迎えた。補修作業などを通し、先人の技術を学んだ後継者の凧師が育っている。
 初凧は田原町周辺地域の江戸時代から続く伝統行事。端午の節句に勇壮な武者絵などが描かれた凧を揚げて子どもの健やかな成長を願う。飾っているうちに古くなって破れたり、色あせたりした初凧を修繕、お色直しをする。その過程で初凧を作った当時の凧師の技術を学ぶのが再生プロジェクトだ。
 今年4月に始まり、再生された初凧はこれまでに40枚以上。熟練の凧師に加え、これを機会に凧作りに触れてみたいという人まで、多くの人が関わった。
 その中から新たな後継者として絵師が7人、作り手が3人育ち、新規注文の初凧や祝い凧を手がけている。プロジェクト以前から保存会に関わっていた高橋弘子さんと水野加奈子さんも、新しい絵師後継者だ。
 高橋さんは以前に9年間、独学で凧の絵を描いていた経験がある。再生作業を通し「色塗り、配色、構図、道具の使い方、いろいろなことを学んだ」と話す。水野さんは田原出身で、父親も凧師。子どもの頃から田原凧に親しんできたが「自分がまつり会館で凧の絵を描くことになるとは思わなかった」と語る。
 絵師は初凧に、子どもが健やかに育つよう願いを込めながら武者などの絵を描く。筆などの必要な道具をそろえ、参考にする歌舞伎などの映像や絵を見て、凧に下書きする。力強い絵になるように墨でしっかりとした線を入れ、顔料を溶かして塗る。2人は仕事が終わってからの作業で、1日約2時間、5~6日をかけて完成させる。水野さんは絵師として初めての新規初凧を手がけながら「顔を描く時が一番神経を使う」と語った。
 高橋さんは祝い凧も手がけた。瀬戸市から訪れた三好光明さんと妻公代さんの金婚祝いだ。太陽をバックに鶴が飛ぶ凧を見て、三好さんは「こんな素晴らしいものを描いてもらったら別れられない」と笑う。公代さんは「人生の節目として記念になった」と話した。
 再生プロジェクトをリードした凧師の鈴木裕さんは「新しく生まれ変わった初凧を見て、多くの人が喜んでくれたことがまず一つ。再生作業を通して、凧作りに興味を持った多くの後継者がさまざまな技術を学べたことが二つ目の成果」と総括する。「今後も新しい凧作りを手がけていってほしい」と語った。
 初凧の再生依頼は今後も引き受けるが、現行の価格での受け付けは今月でいったん終了とするという。
【岸侑輝】

 田原市田原町のまつり会館を中心に活動する「田原凧(たこ)保存会」で、「初凧再生プロジェクト」が一区切りを迎えた。補修作業などを通し、先人の技術を学んだ後継者の凧師が育っている。
 初凧は田原町周辺地域の江戸時代から続く伝統行事。端午の節句に勇壮な武者絵などが描かれた凧を揚げて子どもの健やかな成長を願う。飾っているうちに古くなって破れたり、色あせたりした初凧を修繕、お色直しをする。その過程で初凧を作った当時の凧師の技術を学ぶのが再生プロジェクトだ。
 今年4月に始まり、再生された初凧はこれまでに40枚以上。熟練の凧師に加え、これを機会に凧作りに触れてみたいという人まで、多くの人が関わった。
 その中から新たな後継者として絵師が7人、作り手が3人育ち、新規注文の初凧や祝い凧を手がけている。プロジェクト以前から保存会に関わっていた高橋弘子さんと水野加奈子さんも、新しい絵師後継者だ。
 高橋さんは以前に9年間、独学で凧の絵を描いていた経験がある。再生作業を通し「色塗り、配色、構図、道具の使い方、いろいろなことを学んだ」と話す。水野さんは田原出身で、父親も凧師。子どもの頃から田原凧に親しんできたが「自分がまつり会館で凧の絵を描くことになるとは思わなかった」と語る。
 絵師は初凧に、子どもが健やかに育つよう願いを込めながら武者などの絵を描く。筆などの必要な道具をそろえ、参考にする歌舞伎などの映像や絵を見て、凧に下書きする。力強い絵になるように墨でしっかりとした線を入れ、顔料を溶かして塗る。2人は仕事が終わってからの作業で、1日約2時間、5~6日をかけて完成させる。水野さんは絵師として初めての新規初凧を手がけながら「顔を描く時が一番神経を使う」と語った。
 高橋さんは祝い凧も手がけた。瀬戸市から訪れた三好光明さんと妻公代さんの金婚祝いだ。太陽をバックに鶴が飛ぶ凧を見て、三好さんは「こんな素晴らしいものを描いてもらったら別れられない」と笑う。公代さんは「人生の節目として記念になった」と話した。
 再生プロジェクトをリードした凧師の鈴木裕さんは「新しく生まれ変わった初凧を見て、多くの人が喜んでくれたことがまず一つ。再生作業を通して、凧作りに興味を持った多くの後継者がさまざまな技術を学べたことが二つ目の成果」と総括する。「今後も新しい凧作りを手がけていってほしい」と語った。
 初凧の再生依頼は今後も引き受けるが、現行の価格での受け付けは今月でいったん終了とするという。
【岸侑輝】

新しい初凧を手がけた水野さん㊧と高橋さん=いずれも田原まつり会館で
新しい初凧を手がけた水野さん㊧と高橋さん=いずれも田原まつり会館で
武者絵を描く高橋さん
武者絵を描く高橋さん
力強く線を入れる水野さん
力強く線を入れる水野さん

カテゴリー:芸能・文化 / 特集

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