2月10、11日の豊橋鬼祭は無観客

　豊橋市八町通３の安久美神戸神明社（平石雅康宮司）は、２月10、11の両日に開く国重要無形文化財「豊橋鬼祭」を無観客で実施すると決めた。新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から昨年に続く措置。一般参拝者の境内での観覧を禁止する。
　豊橋に春の訪れを告げる天下の奇祭で「豊橋三大まつり」の一つ。平安時代から受け継がれる歴史と伝統があり、１９５４年に県無形文化財、80年に国重要無形民俗文化財に指定された。呼びものは11日の「赤鬼と天狗のからかい」で、あらぶる神（赤鬼）と武神（天狗）との滑稽なやりとりがある。その神事を見ようと毎年、市内外から多くの人が足を運ぶ。今年度は青鬼面を一新、10日に登場する。面司の北沢美白氏が手掛けた新面だ。
　神事行事は祭礼者のみで執り行う。祭礼中の10日午前９時から正午までと、11日午前８時から午後６時までは一般参拝者の境内立ち入りは禁止。鬼祭行事は豊橋ケーブルネットワーク「ティーズ」で放映するほか、インターネット配信も予定している。
　鬼や天狗などが氏子町内を巡る「門寄り」も中止。厄よけの飴（あめ）まき行事も中止するが、現在、社務所で厄よけタンキリ飴の授与（販売）をしている（無くなり次第終了）。
　鬼祭当日のみ浄書している「鬼祭特別御朱印」は、２月１日から15日までの間、書き置き授与で対応する。
【田中博子】