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ビッグデータで農作物生育管理

施設内に設置したセンサーロボット(提供)
施設内に設置したセンサーロボット(提供)

豊橋技科大・三浦教授グループがシステム開発

 園芸施設内で集めたビッグデータで、農作物の生育状態を把握し、最適な環境制御に役立てるシステムを豊橋技術科学大学の三浦純教授(情報・知能工学系)のグループが開発した。ロボットが集めた情報をAI(人工知能)で解析、積み重ねたデータを元に栽培環境や収量などが予測できる。実証実験で精度や汎用性を高め、2年後の社会実装を目指す。
 県内では施設園芸が盛んで20~30㌃の施設が最も多いが、室内環境が不均一になりがちという課題があった。生育診断は生産者の経験が頼りだった。研究は、集めた情報を数値化して予測などのモデルに応用する。県内のキュウリ農家の施設で実証実験を重ねている。
 施設内の生体情報や環境状況は、センサー技術を生かした光合成計測装置や各種ロボットで集める。ロボット製作にはシンフォニアテクノロジーが協力した。
 うねを移動する台車型や吊り下げ式のセンサー付きロボットで画像データを集める。CG画像の学習で果実や葉などを認識し、自動で塗り分ける技術などで画像作成の手間を省く。ほ場の状況も随時確認できる。
 環境変化による影響をつかむため、光合成速度や蒸散を計測できるシステムも設けた。集めたデータを解析して得た収量予測モデルは誤差0・5%の精度に達した。
 集めた各種データはインターネットを介して、専用サーバーで管理する。作物の生育を左右する光合成速度や土壌環境の変化などを携帯端末からも時間単位で確認できる。
 他の作物への応用、小型化や低価格化など汎用性を高めることが事業化への課題という。今後は実証実験を重ねてさらに精度を高め、2年後には生産現場へのサンプル機導入を目指す。
【加藤広宣】

豊橋技科大・三浦教授グループがシステム開発

 園芸施設内で集めたビッグデータで、農作物の生育状態を把握し、最適な環境制御に役立てるシステムを豊橋技術科学大学の三浦純教授(情報・知能工学系)のグループが開発した。ロボットが集めた情報をAI(人工知能)で解析、積み重ねたデータを元に栽培環境や収量などが予測できる。実証実験で精度や汎用性を高め、2年後の社会実装を目指す。
 県内では施設園芸が盛んで20~30㌃の施設が最も多いが、室内環境が不均一になりがちという課題があった。生育診断は生産者の経験が頼りだった。研究は、集めた情報を数値化して予測などのモデルに応用する。県内のキュウリ農家の施設で実証実験を重ねている。
 施設内の生体情報や環境状況は、センサー技術を生かした光合成計測装置や各種ロボットで集める。ロボット製作にはシンフォニアテクノロジーが協力した。
 うねを移動する台車型や吊り下げ式のセンサー付きロボットで画像データを集める。CG画像の学習で果実や葉などを認識し、自動で塗り分ける技術などで画像作成の手間を省く。ほ場の状況も随時確認できる。
 環境変化による影響をつかむため、光合成速度や蒸散を計測できるシステムも設けた。集めたデータを解析して得た収量予測モデルは誤差0・5%の精度に達した。
 集めた各種データはインターネットを介して、専用サーバーで管理する。作物の生育を左右する光合成速度や土壌環境の変化などを携帯端末からも時間単位で確認できる。
 他の作物への応用、小型化や低価格化など汎用性を高めることが事業化への課題という。今後は実証実験を重ねてさらに精度を高め、2年後には生産現場へのサンプル機導入を目指す。
【加藤広宣】

施設内に設置したセンサーロボット(提供)
施設内に設置したセンサーロボット(提供)

カテゴリー:社会・経済

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