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スポーツクラブなど入団の子どもら激減危ぐ

練習に励む豊川南部ミニバスケットボールクラブの子どもたち=豊川市立東部小学校で
練習に励む豊川南部ミニバスケットボールクラブの子どもたち=豊川市立東部小学校で

少子化とコロナ禍が影響

 少子化に加えて新型コロナウイルス禍の影響で、スポーツクラブや少年団に入る子どもたちが減っている。「将来はクラブの維持が難しくなる」との声が一部に出ている。

 豊川市を拠点に活動する「豊川南部ミニバスケットボールクラブ」。小学生のみのクラブで1~3年は男女がいるが、4年生以上は女子のみ。現在、6年生は7人、5年生は9人が所属しているが、4年生は1人だけ。このままいくと2年後に厳しい状況に追い込まれる。チーム結成31年目だが「入団する子どもたちの多くが4年生以下。4年生がこの時期で1人だけだったことは過去にない」と代表の内藤芳男さん(67)は危機感を募らせる。
 今年度のチーム会長を務める保護者の西村美穂さんによると、コロナ禍の影響でさまざまな行事がなくなったことで、バスケットボールを体験する機会が少なくなった。このことが入部する団員が減った要因と推測する。さらに一部の保護者には、コロナの感染を心配して子どもをスポーツクラブに入れさせない動きもあるという。チームではSNSを活用するほか、団員募集のチラシを知人の店に置いてもらうなど頑張っているが、厳しい状況が続いている。
 西村さんは「体力が付くのはもちろん、心が成長し、仲間とのつながりができる。スポーツクラブに入ることは、子どもの成長にとって大きなプラスになる。感染対策はできる限りしているので、ぜひ入団してほしい」と話す。6年の西村みらいさんは「楽しいし、仲間との絆が強くなる。バスケットを一緒にやろう」と呼び掛ける。
 メンバーが少ないことに悩むチームは多い。豊橋市内には、スポーツ少年団に加盟するサッカーチームが17団体あるが、少子化の影響を受けている。全員が同じ学年のチームを作るのが理想だが、実現するのは最低でも11人いる。人数が足りずに学年が混成になるチームもある。関係者によると、一部には子どもの取り合いになっているケースもあるという。
 豊橋市スポーツ協会によると、市内のスポーツ少年団に入団する子どもたちは2006年度の5037人が過去最高だった。その後、徐々に減少している。コロナ禍が始まった20年度は3126人で、前年度から416人と大きく減少した。昨年度は3261人とやや回復したが、大きな目で見ると減少傾向が続く。
 同協会で少年団を担当する院南克年さんは「野球、空手、バスケットボール、剣道、サッカー、柔道、卓球、バレーボールなど、さまざまな種目のチームが身近にある。入団することで集団生活ができ、コミュニケーションが磨け、礼儀作法も身に付く。多くの子どもたちにスポーツに親しんでほしい」と話す。
【竹下貴信】

少子化とコロナ禍が影響

 少子化に加えて新型コロナウイルス禍の影響で、スポーツクラブや少年団に入る子どもたちが減っている。「将来はクラブの維持が難しくなる」との声が一部に出ている。

 豊川市を拠点に活動する「豊川南部ミニバスケットボールクラブ」。小学生のみのクラブで1~3年は男女がいるが、4年生以上は女子のみ。現在、6年生は7人、5年生は9人が所属しているが、4年生は1人だけ。このままいくと2年後に厳しい状況に追い込まれる。チーム結成31年目だが「入団する子どもたちの多くが4年生以下。4年生がこの時期で1人だけだったことは過去にない」と代表の内藤芳男さん(67)は危機感を募らせる。
 今年度のチーム会長を務める保護者の西村美穂さんによると、コロナ禍の影響でさまざまな行事がなくなったことで、バスケットボールを体験する機会が少なくなった。このことが入部する団員が減った要因と推測する。さらに一部の保護者には、コロナの感染を心配して子どもをスポーツクラブに入れさせない動きもあるという。チームではSNSを活用するほか、団員募集のチラシを知人の店に置いてもらうなど頑張っているが、厳しい状況が続いている。
 西村さんは「体力が付くのはもちろん、心が成長し、仲間とのつながりができる。スポーツクラブに入ることは、子どもの成長にとって大きなプラスになる。感染対策はできる限りしているので、ぜひ入団してほしい」と話す。6年の西村みらいさんは「楽しいし、仲間との絆が強くなる。バスケットを一緒にやろう」と呼び掛ける。
 メンバーが少ないことに悩むチームは多い。豊橋市内には、スポーツ少年団に加盟するサッカーチームが17団体あるが、少子化の影響を受けている。全員が同じ学年のチームを作るのが理想だが、実現するのは最低でも11人いる。人数が足りずに学年が混成になるチームもある。関係者によると、一部には子どもの取り合いになっているケースもあるという。
 豊橋市スポーツ協会によると、市内のスポーツ少年団に入団する子どもたちは2006年度の5037人が過去最高だった。その後、徐々に減少している。コロナ禍が始まった20年度は3126人で、前年度から416人と大きく減少した。昨年度は3261人とやや回復したが、大きな目で見ると減少傾向が続く。
 同協会で少年団を担当する院南克年さんは「野球、空手、バスケットボール、剣道、サッカー、柔道、卓球、バレーボールなど、さまざまな種目のチームが身近にある。入団することで集団生活ができ、コミュニケーションが磨け、礼儀作法も身に付く。多くの子どもたちにスポーツに親しんでほしい」と話す。
【竹下貴信】

練習に励む豊川南部ミニバスケットボールクラブの子どもたち=豊川市立東部小学校で
練習に励む豊川南部ミニバスケットボールクラブの子どもたち=豊川市立東部小学校で

カテゴリー:社会・経済 / スポーツ

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