豊橋市民病院 病棟一つ閉鎖と手術の一部延期

院内でコロナ感染が拡大

　豊橋市民病院は22日、院内で新型コロナウイルスの感染が拡大したことから、病棟の一つを閉鎖したと発表した。あわせて緊急性のない手術の延期を決めた。
　Ａ病棟では入院患者９人、職員１人、Ｂ病棟では入院患者８人、職員12人の陽性が確認された。これを受け、Ｂ病棟（50床）を22日に閉鎖した。同病院には約８００床あり、全体の６％強に当たる。
　同病院では１日で30～40件の手術をしている。うち早期のがんなど、緊急性の低い手術は９月以降に延期する。再開時期は今後の状況をみて決める。また外来診療の一部を制限しており、現在は呼吸器外科が休診している。
　病棟を閉鎖するのは、新型コロナウイルスの重症患者の受け入れや、脳梗塞、心筋梗塞など緊急性の高い手術をするためのスタッフの確保が目的。救急患者の受け入れは通常通りする。
　病院によると22日現在、新型コロナで医師11人、看護師25人が休んでいる。コロナ患者は54人が入院しており、過去最多の55人に迫っている。
　また休日に発熱があり同病院を訪れる人が多いという。重症化の傾向がない場合は、医師会の休日夜間急病診療所を利用してほしいと呼び掛けた。
　記者会見した浦野文博院長は「病棟の閉鎖は救急患者を受け入れるための措置ですので、理解をしてほしい」と述べた。
【竹下貴信】