松井さんと子どもたちとのコラボ作品 東京で展示

　現代フランス画壇を代表する画家の一人として国内外で活躍、今年５月に死去した豊橋市出身の洋画家松井守男さんと子どもたちとのコラボ作品「プリズム」の展示が13日、東京・六本木ヒルズの「ヒルズカフェ」で始まった。アートイベント「六本木アートナイト２０２２」の一環。互いの感性が融合された作品が注目されている。19日まで。
　生活の中でアートを楽しむという新しいライフスタイルの提案と、東京の街づくりの先駆的なモデル創出を目指し、都などの主催で２００９年から続く。現代アートやデザイン、音楽、映像、パフォーマンスなどをまちなかに点在させる。20～21年はコロナ禍で中止となった。会期は17～19日。各会場で世界中から集まったアートを紹介するもので、一部を先行展示している。
　松井さんの作品は、ＮＰＯ法人「虹色の風」による「ＮＯ　ＢＯＲＤＥＲＳ―画家松井守男とアートな仲間たち」の会場で披露。松井さんが１４年頃に手掛けた10㍍幅の未完成の油絵に、松井さんのワークショップに参加した子どもたちが描いたアクリル画などを重ねた。子どもたちの作品が組み合わさって「完成」となるよう、松井さんはあえて未完成作品を選んだという。
　松井さんの作品を同イベントで展示するのは初。計画は昨年６月頃から進んでいたが、イベントがコロナ禍で延期したため、この時期の展示となった。
【田中博子】