田原で藤城さん親子が絵画展
若手日本画家の藤城正晴さんと父信幸さんが田原市大久保町の「珈琲館椿」で父子展を開いている。
5年目の開催。正晴さんの「境界」をテーマにした水墨画「莫妄想」などと、信幸さんの漁船や地元の建物などを描いた水彩画の計14点を展示している。
信幸さんは元小中学校社会科教員。渥美半島の地理について書いた「図説 渥美半島地形・地質とくらし」などを出版しており、地図や地形図を描く技術が直線や曲線をバランスよく含む漁船の絵にも生かされている。
33歳頃にあった学校の写生大会で子どもたちと一緒に筆を取ったのがきっかけで、定年退職後は毎年の展示会に合わせて作品を描いている。インスタグラムにも作品が多数。コミカルなイラストも手がけている。
正晴さんは幼い頃から信幸さんの指導を受けて育った。保育園の時に捕まえたミヤマクワガタの絵を描いた時、その姿をしっかりと写実的に捉えていたことから才能を感じたという。影の付け方など描き方をはじめ、題材のアイデアやモチーフ作りなどの考え方を教えた。
小学校の頃は交通安全ポスターなどのコンクールで入賞常連。高校から絵の道に進み、「絵で食べるのは大変」という信幸さんの反対を受けるも、県立芸術大学に合格。卒業してからは関東を中心に画展を開き、精力的に活動している。
「人は何かを作っていく時が楽しい」と語る信幸さんが描く漁船の絵は、ペンで輪郭を取り、墨で軽く影を入れている。全体的に軽いタッチで、背景は塗られていなかったり、あまり描き込まれていなかったりする。「描いていない、塗っていない部分に想像を膨らませ、視線を巡らせて楽しんでほしい」と語るその考え方は、正晴さんの幽玄な絵にも通じるものを感じる。
31日まで展示。水曜定休。15日に作品の一部入れ替えがある。
【岸侑輝】
若手日本画家の藤城正晴さんと父信幸さんが田原市大久保町の「珈琲館椿」で父子展を開いている。
5年目の開催。正晴さんの「境界」をテーマにした水墨画「莫妄想」などと、信幸さんの漁船や地元の建物などを描いた水彩画の計14点を展示している。
信幸さんは元小中学校社会科教員。渥美半島の地理について書いた「図説 渥美半島地形・地質とくらし」などを出版しており、地図や地形図を描く技術が直線や曲線をバランスよく含む漁船の絵にも生かされている。
33歳頃にあった学校の写生大会で子どもたちと一緒に筆を取ったのがきっかけで、定年退職後は毎年の展示会に合わせて作品を描いている。インスタグラムにも作品が多数。コミカルなイラストも手がけている。
正晴さんは幼い頃から信幸さんの指導を受けて育った。保育園の時に捕まえたミヤマクワガタの絵を描いた時、その姿をしっかりと写実的に捉えていたことから才能を感じたという。影の付け方など描き方をはじめ、題材のアイデアやモチーフ作りなどの考え方を教えた。
小学校の頃は交通安全ポスターなどのコンクールで入賞常連。高校から絵の道に進み、「絵で食べるのは大変」という信幸さんの反対を受けるも、県立芸術大学に合格。卒業してからは関東を中心に画展を開き、精力的に活動している。
「人は何かを作っていく時が楽しい」と語る信幸さんが描く漁船の絵は、ペンで輪郭を取り、墨で軽く影を入れている。全体的に軽いタッチで、背景は塗られていなかったり、あまり描き込まれていなかったりする。「描いていない、塗っていない部分に想像を膨らませ、視線を巡らせて楽しんでほしい」と語るその考え方は、正晴さんの幽玄な絵にも通じるものを感じる。
31日まで展示。水曜定休。15日に作品の一部入れ替えがある。
【岸侑輝】