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コロナ禍を乗り越え、祭り用品店の豊川「伊奈屋」

店を切り盛りする巻田さん=伊奈屋で
店を切り盛りする巻田さん=伊奈屋で

 今秋、各地で3年ぶりの秋祭りが開かれている。豊川市牛久保町の祭り用品を扱う「伊奈屋」は、新型コロナウイルス禍を乗り越え、徐々に売り上げが回復してきた。店主の巻田千恵子さん(72)は「厳しい期間が長く続きましたが、再び、お客さんの笑顔に接することができるようになり、うれしい」と話す。

 2020年春、コロナの感染が始まると各地で春祭りが中止に。店には購入予定の品のキャンセルが相次いだ。祭りで着る衣装をはじめ、足袋などは全く売れず、売り上げが激減した。手作りマスクなどを販売したが、苦しい期間が続いた。「在庫の山ができてしまった。仕入れ代金の支払いが大変でした」と振り返る。
 昨秋に感染者が減り始め、今年の春は祭りが復活できそうとの気配が一時あったが、オミクロン株の急拡大で、それもかなわず。「精神的にきつかったです」と話す。
 それでもあきらめずに店を続けてきた。今秋、やっと各地で祭りが開催されるようになった。久しぶりに客足が戻り、客との祭り談義にも花が咲く。3年ぶりに祭り衣装を着たところ、サイズが変わっていて着ることができず、祭り当日に来店して買っていく人もいるという。
 店ではオリジナルの手作り祭り衣装を数多く取りそろえる。祭りによっては、オリジナル衣装を全員が着ているケースもあり、巻田さんが1点1点仕上げる。「私がいなければ祭りができない」と店を続ける原動力の一つになっている。
 巻田さんは「祭りを楽しむ人たちのために、1日1日できることを続けていき、両親から引き継いだ店を守っていきたい」と話す。
【竹下貴信】

 今秋、各地で3年ぶりの秋祭りが開かれている。豊川市牛久保町の祭り用品を扱う「伊奈屋」は、新型コロナウイルス禍を乗り越え、徐々に売り上げが回復してきた。店主の巻田千恵子さん(72)は「厳しい期間が長く続きましたが、再び、お客さんの笑顔に接することができるようになり、うれしい」と話す。

 2020年春、コロナの感染が始まると各地で春祭りが中止に。店には購入予定の品のキャンセルが相次いだ。祭りで着る衣装をはじめ、足袋などは全く売れず、売り上げが激減した。手作りマスクなどを販売したが、苦しい期間が続いた。「在庫の山ができてしまった。仕入れ代金の支払いが大変でした」と振り返る。
 昨秋に感染者が減り始め、今年の春は祭りが復活できそうとの気配が一時あったが、オミクロン株の急拡大で、それもかなわず。「精神的にきつかったです」と話す。
 それでもあきらめずに店を続けてきた。今秋、やっと各地で祭りが開催されるようになった。久しぶりに客足が戻り、客との祭り談義にも花が咲く。3年ぶりに祭り衣装を着たところ、サイズが変わっていて着ることができず、祭り当日に来店して買っていく人もいるという。
 店ではオリジナルの手作り祭り衣装を数多く取りそろえる。祭りによっては、オリジナル衣装を全員が着ているケースもあり、巻田さんが1点1点仕上げる。「私がいなければ祭りができない」と店を続ける原動力の一つになっている。
 巻田さんは「祭りを楽しむ人たちのために、1日1日できることを続けていき、両親から引き継いだ店を守っていきたい」と話す。
【竹下貴信】

店を切り盛りする巻田さん=伊奈屋で
店を切り盛りする巻田さん=伊奈屋で

カテゴリー:社会・経済

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