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3次元CGキャラと雑談 豊橋技科大の北岡教授ら開発

画面越しにCGキャラクターと雑談できる対話システム=豊橋技術科学大学で
画面越しにCGキャラクターと雑談できる対話システム=豊橋技術科学大学で

 3次元CG(コンピューターグラフィック)の登場人物に音声認識や合成の技術を盛り込み、画面越しに雑談を交えた対話ができる仕組みを豊橋技術科学大学の北岡教英教授(情報・知能工学系)らの研究グループが開発した。AI(人工知能)で学習精度を高め、実証実験で介護や見守りなど人間と機械の共生への応用も視野に入れる。
 DGアーティスト「TELYUKA」さんが手掛けた少女のキャラクター「Saya(サヤ)」をモデルに、音声認識や音声合成、AIで学習した雑談などの機能を搭載した。画像認識は「アイシン」(刈谷市)が技術提供した。
 「サヤ」のCG画像はまばたきや視線などの表情から、聴き取れないと目線を落として首を傾げるなど細かなしぐさも見せる。頬の赤らみやほくろ、髪の揺れなども精巧に描かれている。
 音声認識や合成の作業には「グーグルスピーチAPI」や公開ソフトを使い、サヤの担当声優が約1700の発話を録音して最適化した。
 AIの深層学習で雑談に応答したり、意図する内容へ質問を誘導したりするモデルを作り、シナリオに基づく雑談に応じられる機能も高める。
 「傾聴モード」では相槌や焦点となる言葉を掘り起こせるほか、短い発話への応答、沈黙5秒後に話題を切り替える機能などもある。
 クラウドソーシングでサヤにしたい質問を2万余り、これら質問への1000の想定問答を集めた。ツイッターの投稿から億単位で言葉を覚え込ませ、時事的な話題への返答などにも生かす。
 画像認識では今後、相手と目線を合わせると話しかけるなどの向上も見込める。過去の対話履歴を生かした継続的な会話から、人間関係の構築の可能性など将来的な研究課題にも挙がる。
 年度内に実証実験で見守りへの応用を探る。北岡教授は「将来は高齢者施設やビルの案内板などにも使える。スマートフォンへ実装可能な水準にしたい」と話す。
【加藤広宣】

 3次元CG(コンピューターグラフィック)の登場人物に音声認識や合成の技術を盛り込み、画面越しに雑談を交えた対話ができる仕組みを豊橋技術科学大学の北岡教英教授(情報・知能工学系)らの研究グループが開発した。AI(人工知能)で学習精度を高め、実証実験で介護や見守りなど人間と機械の共生への応用も視野に入れる。
 DGアーティスト「TELYUKA」さんが手掛けた少女のキャラクター「Saya(サヤ)」をモデルに、音声認識や音声合成、AIで学習した雑談などの機能を搭載した。画像認識は「アイシン」(刈谷市)が技術提供した。
 「サヤ」のCG画像はまばたきや視線などの表情から、聴き取れないと目線を落として首を傾げるなど細かなしぐさも見せる。頬の赤らみやほくろ、髪の揺れなども精巧に描かれている。
 音声認識や合成の作業には「グーグルスピーチAPI」や公開ソフトを使い、サヤの担当声優が約1700の発話を録音して最適化した。
 AIの深層学習で雑談に応答したり、意図する内容へ質問を誘導したりするモデルを作り、シナリオに基づく雑談に応じられる機能も高める。
 「傾聴モード」では相槌や焦点となる言葉を掘り起こせるほか、短い発話への応答、沈黙5秒後に話題を切り替える機能などもある。
 クラウドソーシングでサヤにしたい質問を2万余り、これら質問への1000の想定問答を集めた。ツイッターの投稿から億単位で言葉を覚え込ませ、時事的な話題への返答などにも生かす。
 画像認識では今後、相手と目線を合わせると話しかけるなどの向上も見込める。過去の対話履歴を生かした継続的な会話から、人間関係の構築の可能性など将来的な研究課題にも挙がる。
 年度内に実証実験で見守りへの応用を探る。北岡教授は「将来は高齢者施設やビルの案内板などにも使える。スマートフォンへ実装可能な水準にしたい」と話す。
【加藤広宣】

画面越しにCGキャラクターと雑談できる対話システム=豊橋技術科学大学で
画面越しにCGキャラクターと雑談できる対話システム=豊橋技術科学大学で

カテゴリー:社会・経済

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