豊橋で愛大プロレス同好会の興行

　愛知大学プロレス同好会の「愛プロ興行２０２２」が16日、豊橋駅南口駅前広場であり、他大学や社会人レスラーが肉弾戦を繰り広げた。同大同好会の唯一の選手で、興行を主催した杉浦永卓さん（21）＝文学部＝は地元での晴れ舞台で４年間の集大成を披露。「至宝」のＡＷＡ（愛知ヘビー級）チャンピオンベルトを守った。
高校時代に見た新日本プロレスの「オカダ・カズチカ対棚橋弘至」戦に感動し、学生プロレスの門をたたいた。覆面レスラー「マチョ・ギャローズ」と名乗った。
　得意技は「マチョズロコ」。逆さ羽交い絞めにした相手を垂直に持ち上げ、開脚旋回して顔をマットに打ち付ける「ピンチェロコ」を独自にアレンジした。
　プロレス活動で学んだのは裏方の重要性だ。「表舞台の選手以外に設営や営業などさまざまな役割があり、社会の縮図のようだった」と語る。
　愛大の同好会は所属15人のうちリングに上がるのは杉浦さん１人。ジムや専用施設での個人練習の他、関東や関西の大学への出げいこなどもこなした。
　学内では１人だが他大学など多くの仲間と一丸となり地元での興行に漕ぎつけた。この日は練習にも協力してくれた慶応義塾大や一橋大、社会人プロレスの選手が６試合を戦った。マチョ・ギャローこと杉浦さんは慶大の選手とＡＷＡベルトを懸けて対戦、得意技で退け至宝を守り抜いた。
　卒業後は中学社会科の教員となる杉浦さん。試合を終えて「大勢の観客から届く声援がうれしかった。社会人になっても続け、草プロレスを盛り上げたい」と意気込む。　　　　
【加藤広宣】