アイアンマン世界選手権 79歳の中田さん優勝

　10月６日に米ハワイ島であったトライアスロン競技の最高峰「アイアンマン世界選手権大会」に、豊橋市西口町の中田浩司さん（79）＝アイレクス・トライアスロンスクール所属＝が出場。80～84歳のカテゴリーで優勝した。31日、豊川市の竹本幸夫市長に報告した。
　アイアンマンレースは、スイム３・86㌔、バイク１８０・２㌔、ラン42・２㌔のフル規格で競う過酷な大会。世界各地の予選を勝ち抜いた者だけがチャレンジできる。中田さんは６月にハワイに単身渡航して予選に出場し本戦の資格を得た。
　大会の同カテゴリーには６人がエントリー。４人が出場し、完走は３人だけだった。中田さんはスイムを１時間20分48秒でトップ通過。バイクは８時間16分43秒で３位に下がったものの、得意のランでは20㌔過ぎに再びトップに立ち、５時間40分18秒で走りきった。総合タイムは15時間41分51秒。このカテゴリーでの世界記録は日本人が持っているが、約５分及ばなかったという。
　中田さんがフルマラソンに初挑戦したのは52歳の時。名古屋市中区の建設会社で勤続30年記念として30万円と１週間の休暇をもらったため、有名なホノルルマラソンに出ようと考えた。名古屋駅と会社の間をスーツと革靴姿で走って往復するトレーニングを重ね、４時間26分でフィニッシュした。以来マラソンに参加し続け、65歳で自己最高の３時間16分をマークしている。
　トライアスロン参加は67歳。アイレクス・トライアスロンスクールの谷新吾校長（52）から週に３回、指導を受ける。アイレクスのプールで２㌔を泳ぎ、本宮山などをコースに十数㌔を走る。毎週土曜は３種目を一気にこなすという。国内外の大会に出場を重ねる。
　優勝で来年の出場権を得た。中田さんは「次も優勝して世界記録を更新したい」と語った。トライアスリートでもある谷監督は「東三河はトライアスロンを開催する環境に恵まれている。アイアンマンレース合宿や、ジュニア、シニア、キッズのトライアスロンを豊川市に誘致しては」と竹本市長に提案した。
【山田一晶】