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Sカレで「助かルンダー」開発

左から川北ゼミの近藤さん、越中さん、伊東さん(提供)
左から川北ゼミの近藤さん、越中さん、伊東さん(提供)
助かルンダー
助かルンダー
使用例:2組4面にメッセージを書く
使用例:2組4面にメッセージを書く

障がい者向けに南山大の川北ゼミ生

南山大学経営学部の川北眞紀子教授のゼミ生が、今年も企業とタイアップした商品開発などに挑む「Sカレ」に取り組んでいる。あるチームは、目に見えにくい障がいのある人が装着する「ヘルプマーク」に取り付ける小型メッセージ板の商品化を目指す。名付けて「助かルンダー」。豊橋市などでも当事者にヒアリングをして形にした。全国審査は10日。
 ゼミの3年生で越中大斗さん、近藤千夏さん、伊東佑里子さんのチーム。磁石製品の製造販売「ニチレイマグネット」(大坂市)が出したテーマ「マグネット商品でSDGs」に沿った新製品開発に立候補した。
 きっかけは、電車の中などでマークを付けている障がい者に声をかけていいのかどうか迷ったことだという。ヘルプマークは十字とハートをあしらったデザイン。認知度が低いこともあるが、それだけでは本人が何に困っているのか伝わらない。
 そこで県内5カ所の就労支援施設でヒアリングを開始。5カ月かけて豊橋市の「てあてる豊橋」「てあてる豊橋鍼灸マッサージ院」などのほか、名古屋・栄の広場でさまざまな人の話を聞いた。
 当事者からは「突然、白杖をつかまれて連れて行かれそうになったことが。ひと声かけて」(視覚障がい者)▽「マークを付けるなと言われた」(パニック障がいのある人)▽「助けを求めるのにためらってしまう」-などの声が集まった。
 学生たちは障がい者と健常者の間に「声を出さないコミュニケーション」が必要と判断。「自分がどうしてほしいのか」「どのような障害があるのか」を記入するグッズを考えた。
 ニチレイマグネット商品ラインナップの一つをカットして試作品を作った。「助かルンダー」は縦横6・3㌢、横7・0㌢。磁石をポリ塩化ビニルフィルムでコーティングしてある。裏表で2組・4面に自分で伝えたいことを書いて、ヘルプマークの横にぶら下げる。状況に応じて必要な面が見えるようにする。マグネット製品なので「ピタッと寄り添い 伝わる想い」がコンセプトだ。
 ヒアリングに協力した豊橋市職員からは「若い人が福祉分野に興味を持ち、いろいろと考えてくれることがうれしい。これがあれば、障害者の不自由や悩みが解決されるので、ぜひ商品化してほしい」とのメッセージが寄せられたという。
 リーダーの越中さんは「この商品が多くの人に利用され、認知度が広がることで、障がい者の方々にとって暮らしやすい社会の実現に少しでも後押しできれば。改善点もあると思うが、まずは優勝を目指して頑張ります」とコメントした。
【山田一晶】

障がい者向けに南山大の川北ゼミ生

南山大学経営学部の川北眞紀子教授のゼミ生が、今年も企業とタイアップした商品開発などに挑む「Sカレ」に取り組んでいる。あるチームは、目に見えにくい障がいのある人が装着する「ヘルプマーク」に取り付ける小型メッセージ板の商品化を目指す。名付けて「助かルンダー」。豊橋市などでも当事者にヒアリングをして形にした。全国審査は10日。
 ゼミの3年生で越中大斗さん、近藤千夏さん、伊東佑里子さんのチーム。磁石製品の製造販売「ニチレイマグネット」(大坂市)が出したテーマ「マグネット商品でSDGs」に沿った新製品開発に立候補した。
 きっかけは、電車の中などでマークを付けている障がい者に声をかけていいのかどうか迷ったことだという。ヘルプマークは十字とハートをあしらったデザイン。認知度が低いこともあるが、それだけでは本人が何に困っているのか伝わらない。
 そこで県内5カ所の就労支援施設でヒアリングを開始。5カ月かけて豊橋市の「てあてる豊橋」「てあてる豊橋鍼灸マッサージ院」などのほか、名古屋・栄の広場でさまざまな人の話を聞いた。
 当事者からは「突然、白杖をつかまれて連れて行かれそうになったことが。ひと声かけて」(視覚障がい者)▽「マークを付けるなと言われた」(パニック障がいのある人)▽「助けを求めるのにためらってしまう」-などの声が集まった。
 学生たちは障がい者と健常者の間に「声を出さないコミュニケーション」が必要と判断。「自分がどうしてほしいのか」「どのような障害があるのか」を記入するグッズを考えた。
 ニチレイマグネット商品ラインナップの一つをカットして試作品を作った。「助かルンダー」は縦横6・3㌢、横7・0㌢。磁石をポリ塩化ビニルフィルムでコーティングしてある。裏表で2組・4面に自分で伝えたいことを書いて、ヘルプマークの横にぶら下げる。状況に応じて必要な面が見えるようにする。マグネット製品なので「ピタッと寄り添い 伝わる想い」がコンセプトだ。
 ヒアリングに協力した豊橋市職員からは「若い人が福祉分野に興味を持ち、いろいろと考えてくれることがうれしい。これがあれば、障害者の不自由や悩みが解決されるので、ぜひ商品化してほしい」とのメッセージが寄せられたという。
 リーダーの越中さんは「この商品が多くの人に利用され、認知度が広がることで、障がい者の方々にとって暮らしやすい社会の実現に少しでも後押しできれば。改善点もあると思うが、まずは優勝を目指して頑張ります」とコメントした。
【山田一晶】

左から川北ゼミの近藤さん、越中さん、伊東さん(提供)
左から川北ゼミの近藤さん、越中さん、伊東さん(提供)
助かルンダー
助かルンダー
使用例:2組4面にメッセージを書く
使用例:2組4面にメッセージを書く

カテゴリー:社会・経済 / 地域・教育

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