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田原で「けんか凧合戦」

上空の凧の行方を追う凧の揚げ手とかご持ちたち=田原市内で
上空の凧の行方を追う凧の揚げ手とかご持ちたち=田原市内で
個人戦優勝を果たした「赤8」=同
個人戦優勝を果たした「赤8」=同

 第57回田原凧まつり(田原凧保存会主催、東愛知新聞社など後援)は最終日の28日、田原文化会館北東側の水田と上空を会場に、凧同士が糸を切り合う「けんか凧合戦」を開催。のどかな水田地帯は熱気と緊張感の漂う合戦場と化した。
 伝統の“けんか凧”は田原市無形民俗文化財。凧糸にはガラスを粉末状にした「ナンキン」がのり付けされ、糸を重ねたり、かけたりして互いに切り合う。赤と青の陣地に分かれる団体戦と個人戦で得点制により勝敗を決める。各チームは最多10回戦まで“けんか”に挑戦し、揚げ手は巧妙な糸さばきで凧を自在に操る。上空では凧が飛び交い、激しいうなりの音を立てながら、互いに凧の出方をうかがったり、けん制したりするような仕草を見せる。
 今年は総勢27チームが参戦。この日は青空が広がったものの、風速7~8㍍の「強風」。風速も風向きも乱れる中での合戦に、長年参戦しているベテラン勢も「凧が言うこと聞きゃあせん」と言うほど。糸を引く力も強く、揚げ手だけでなく、後方で糸を調整するかご持ちの技量も求められた。
 操作が効かず、仲間同士で糸を切り合ってしまう“共切れ”の事態も見受けられるほど困難な空の条件だったが、凧が糸をかけたり、切ったりすると、会場からは歓声と拍手が沸き起こるなど上空の“けんか”に一喜一憂、盛り上がりを見せた。
 合戦は赤490点、青450点で赤が総合優勝を果たし、2連覇。赤は午前中から優勢を保ち、午後も得点を重ねていった。個人戦は85点で「赤8」(金子洋司代表)が通算2回目の優勝。3枚がけで25点など、序盤から二桁得点を中心に小気味よく得点した。
 優勝は昭和時代ぶりとなり、金子代表は「若さとチームワークがかみ合った。まさかという感じ。めちゃくちゃうれしいです」と喜んでいた。
 優勝を除く個人戦成績は次の通り。
 準優勝=藤城運輸▽③=松の家▽④=仲谷和彦▽⑤=藤城大祐▽⑥=藤城正孝▽⑦=藤城三信▽⑧=岡田伍生▽⑨=十方舎▽⑩=関東支部▽⑪=寿鉱業
(千葉敬也)

 第57回田原凧まつり(田原凧保存会主催、東愛知新聞社など後援)は最終日の28日、田原文化会館北東側の水田と上空を会場に、凧同士が糸を切り合う「けんか凧合戦」を開催。のどかな水田地帯は熱気と緊張感の漂う合戦場と化した。
 伝統の“けんか凧”は田原市無形民俗文化財。凧糸にはガラスを粉末状にした「ナンキン」がのり付けされ、糸を重ねたり、かけたりして互いに切り合う。赤と青の陣地に分かれる団体戦と個人戦で得点制により勝敗を決める。各チームは最多10回戦まで“けんか”に挑戦し、揚げ手は巧妙な糸さばきで凧を自在に操る。上空では凧が飛び交い、激しいうなりの音を立てながら、互いに凧の出方をうかがったり、けん制したりするような仕草を見せる。
 今年は総勢27チームが参戦。この日は青空が広がったものの、風速7~8㍍の「強風」。風速も風向きも乱れる中での合戦に、長年参戦しているベテラン勢も「凧が言うこと聞きゃあせん」と言うほど。糸を引く力も強く、揚げ手だけでなく、後方で糸を調整するかご持ちの技量も求められた。
 操作が効かず、仲間同士で糸を切り合ってしまう“共切れ”の事態も見受けられるほど困難な空の条件だったが、凧が糸をかけたり、切ったりすると、会場からは歓声と拍手が沸き起こるなど上空の“けんか”に一喜一憂、盛り上がりを見せた。
 合戦は赤490点、青450点で赤が総合優勝を果たし、2連覇。赤は午前中から優勢を保ち、午後も得点を重ねていった。個人戦は85点で「赤8」(金子洋司代表)が通算2回目の優勝。3枚がけで25点など、序盤から二桁得点を中心に小気味よく得点した。
 優勝は昭和時代ぶりとなり、金子代表は「若さとチームワークがかみ合った。まさかという感じ。めちゃくちゃうれしいです」と喜んでいた。
 優勝を除く個人戦成績は次の通り。
 準優勝=藤城運輸▽③=松の家▽④=仲谷和彦▽⑤=藤城大祐▽⑥=藤城正孝▽⑦=藤城三信▽⑧=岡田伍生▽⑨=十方舎▽⑩=関東支部▽⑪=寿鉱業
(千葉敬也)

上空の凧の行方を追う凧の揚げ手とかご持ちたち=田原市内で
上空の凧の行方を追う凧の揚げ手とかご持ちたち=田原市内で
個人戦優勝を果たした「赤8」=同
個人戦優勝を果たした「赤8」=同

カテゴリー:地域・教育 / 芸能・文化

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