「捜索救助犬HDS K9」が県表彰 豊橋市長に報告

　豊橋市を拠点に活動する「捜索救助犬ＨＤＳ　Ｋ９」は、11月13日に県防災貢献団体表彰を受賞した。26日、杉原久依代表と救助犬のリッター（雄）が浅井由崇市長に表彰を報告した。
　「ＨＤＳ　Ｋ９」は２０１８年に設立。ベルジアンシェパードドッグ・マリノアのリッターと訓練中のジャーマンシェパード「奏響（さゆら）」の２頭がいる。豊川市内の訓練場や新城市のドッグファームなど市内外でさまざまな訓練に励んでいる。
　19年から市や県の各種防災訓練に参加し、倒壊建物からの救助者発見の技術などを披露している。21年７月に静岡県熱海市の土砂災害で捜索活動した。今年３月には県内初となる、豊橋市との災害時における捜索救助犬の出動に関する協定を結んだ。
　今回、熱海や防災訓練に積極的に参加していること、防災対策の充実や防災意識の高揚に貢献したが評価された。大府市のあいち健康の森公園で開かれた「あいち防災フェスタ」の中で、大村秀章知事から感謝状が贈られた。
　この日、浅井市長を訪れた杉原さんは、表彰されたことへの喜びと、これまでの活動内容や熱海での経験を報告した。また、リッターの訓練内容も説明した。
　浅井市長は「災害が増える中、いろんな場所で活躍してほしい」と話した。杉原代表は「皆さんに支えられてきたから活動できている。今回の表彰は大変うれしく思う。これからも啓発活動や防災訓練などに参加していきたい」と述べた。
　県防災貢献団体表敬は、地域社会に活動基盤を持つ自主防災組織や企業などの中で、優れた工夫やアイデアを活動に取り入れ対策に励む団体を表彰する。地域防災力向上を図り、防災協働社会の実現を目指している。
【林大二朗】