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規格外農産物の直売サイト「さんち」

流通コスト削減と消費者との接点に期待する鈴木さん=だるまトマト農園で
流通コスト削減と消費者との接点に期待する鈴木さん=だるまトマト農園で
規格外のミニトマト
規格外のミニトマト
規格外農産物の直売サイト「さんち」

豊橋の「胡蝶蘭コマース」が立ち上げ

 コチョウランのインターネット販売を手掛ける「胡蝶蘭コマース」(豊橋市駅前大通1)は、規格外農産物の直売で農家と消費者を結ぶウェブサービス「さんち」を立ち上げた。サイト情報を元に消費者が農園で直接購入するため、出荷時のコスト削減が見込める。当面は東三河のみで無料公開し、販売動向や課題の精査を経て全国版に広げたい考えだ。
 同社によると農産物の流通にかかる手間やコスト削減から着想を得たという。昨年初開催した農場での販売イベント「オープンファーム」で需要が見込めたため、昨年11月下旬に公開した。
 野菜や果物、花きなど農作物全般が対象。開設約2カ月で徐々に参加登録する農家が増えているという。
 サイトでは、規格外品が生じると農家が販売情報を発信する。販売場所や日時、予定数量や価格などを各農園のページで公表する。消費者は欲しいものが見つかれば直接訪ねて購入できる。
 傷やひび割れ、サイズの不ぞろいなど規格外品となった農作物は、道の駅などの産直施設で割安に売られる。味や品質などに問題はなく、運営会社では、物価高騰で消費者の注目度はさらに高まるとみる。また、フードロス解消で社会課題の解決も図れるという。
 豊橋市大村町でミニトマトを栽培する「だるまトマト農園」の鈴木敦士さん(47)は、JA豊橋と地元スーパーなどに出荷している。サイト立ち上げ当初から参加し、すでに販売実績もある。リピーターもいる。
 生育状況などでトマトの皮が裂けたり、重さや大きさがそろわなかったりする規格外品は、鈴木さんの農園でも収穫量全体の3%程度は生じるという。鈴木さんは「どんなに頑張ってもこれだけは出る。少量なので手間暇やコストを考えると、外への出荷は費用対効果が見合わない」とする。農園での直売は「味や栄養は変わらず、商品の特徴もアピールできる。消費者の好みや要望などがつかめ、直接つながることもできる」と説く。一方で「現地直売のため、売り切れでお客さんに無駄足を踏ませない工夫も必要だ」と課題も指摘した。
 胡蝶蘭コマースの伴和樹さんは「在庫や完売表示の管理、大量購入などで想定外の売り切れが起きた際の課題を精査している。サイトを動かしながらの対応だが、さらに利便性を高めたい」と意気込む。
【加藤広宣】

豊橋の「胡蝶蘭コマース」が立ち上げ

 コチョウランのインターネット販売を手掛ける「胡蝶蘭コマース」(豊橋市駅前大通1)は、規格外農産物の直売で農家と消費者を結ぶウェブサービス「さんち」を立ち上げた。サイト情報を元に消費者が農園で直接購入するため、出荷時のコスト削減が見込める。当面は東三河のみで無料公開し、販売動向や課題の精査を経て全国版に広げたい考えだ。
 同社によると農産物の流通にかかる手間やコスト削減から着想を得たという。昨年初開催した農場での販売イベント「オープンファーム」で需要が見込めたため、昨年11月下旬に公開した。
 野菜や果物、花きなど農作物全般が対象。開設約2カ月で徐々に参加登録する農家が増えているという。
 サイトでは、規格外品が生じると農家が販売情報を発信する。販売場所や日時、予定数量や価格などを各農園のページで公表する。消費者は欲しいものが見つかれば直接訪ねて購入できる。
 傷やひび割れ、サイズの不ぞろいなど規格外品となった農作物は、道の駅などの産直施設で割安に売られる。味や品質などに問題はなく、運営会社では、物価高騰で消費者の注目度はさらに高まるとみる。また、フードロス解消で社会課題の解決も図れるという。
 豊橋市大村町でミニトマトを栽培する「だるまトマト農園」の鈴木敦士さん(47)は、JA豊橋と地元スーパーなどに出荷している。サイト立ち上げ当初から参加し、すでに販売実績もある。リピーターもいる。
 生育状況などでトマトの皮が裂けたり、重さや大きさがそろわなかったりする規格外品は、鈴木さんの農園でも収穫量全体の3%程度は生じるという。鈴木さんは「どんなに頑張ってもこれだけは出る。少量なので手間暇やコストを考えると、外への出荷は費用対効果が見合わない」とする。農園での直売は「味や栄養は変わらず、商品の特徴もアピールできる。消費者の好みや要望などがつかめ、直接つながることもできる」と説く。一方で「現地直売のため、売り切れでお客さんに無駄足を踏ませない工夫も必要だ」と課題も指摘した。
 胡蝶蘭コマースの伴和樹さんは「在庫や完売表示の管理、大量購入などで想定外の売り切れが起きた際の課題を精査している。サイトを動かしながらの対応だが、さらに利便性を高めたい」と意気込む。
【加藤広宣】

流通コスト削減と消費者との接点に期待する鈴木さん=だるまトマト農園で
流通コスト削減と消費者との接点に期待する鈴木さん=だるまトマト農園で
規格外のミニトマト
規格外のミニトマト
規格外農産物の直売サイト「さんち」

カテゴリー:社会・経済

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