警察犬が特殊詐欺被害防止広報に一役

　蒲郡署は２２日、蒲郡市の「ホテル竹島」駐車場で警察犬を使った特殊詐欺被害防止広報に取り組んだ。
　今年の管内は４月末現在、約30万円の特殊詐欺が１件発生した。また、孫や息子などを名乗る人物からの前兆電話が多く確認されている。
　署は春の安全なまちづくり県民運動（21～30日）に合わせ、多くの人に防犯対策について興味を持ってもらうため、「特殊詐欺被害にあワン（遭わない）ために」という合言葉の啓発を考えた。
　県警が業務委託する「東海警察犬訓練所」の協力で実現した。この日、内藤一昭署長をはじめ、署員や市職員が参加。駐車場には市民や観光客約１００人が集まった。
　署員は、市内の被害状況や多くなっている手口としてオレオレ詐欺を紹介した。また、県警の防犯情報を発信する「パトネットあいち」などを活用して対策することを伝えた。
　続いて、訓練所のジャーマンシェパード「うめ」とゴールデンレトリバー「チーズ」による訓練展示があった。
　うめは警察犬になるための基本的訓練を、チーズは選別台の上にある５枚の布の臭いをかぎ分けて指定された臭いの布を選ぶ臭気選別訓練を披露した。その後、２頭との記念撮影があり、会場に来た人には啓発チラシを配った。
　内藤署長は「詐欺に関心を持ち、防犯対策に努めて」と話した。
【林大二朗】