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福祉避難所の豊橋「さくらピア」が床上浸水

体育館から水をかき出す職員ら=さくらピアで(提供)
体育館から水をかき出す職員ら=さくらピアで(提供)
3日夕方に落ちた天井(同)
3日夕方に落ちた天井(同)

 2日午後から深夜にかけて東三河地方を襲った記録的な大雨。各地で河川の氾濫や浸水被害などが相次いだ。豊橋市東新町の市障害者福祉会館「さくらピア」では2日午後3時頃から浸水が始まり、施設内体育館が床上約3㌢まで水に漬かった。3日朝から館のスタッフ、市職員らが3時間ほど水のかき出しに追われたという。施設の浸水が問題なのは、ここが「福祉避難所」に指定されているからだ。
 さくらピアのある東新町の標高は15・8㍍で低地ではない。近くにあふれるような川があるわけでもない。建物自体は坂道の途中にあり、降ってきた雨水もたまることはないように思われる。
 しかし、台風などが来ると体育館の床が水浸しになることはよくあるのだという。さくらピア事務長の本田栄子さんによると、施設が建っている場所がもともと池を埋め立てた土地で、自然に水が集まる地形だったようだ。「施設建設時は良かったが、長い年月で地盤が下がったのかもしれない」とも。
 さくらピアは「福祉避難所」で開設されると体育館は避難者が一時的に暮らす場となる。運営する豊橋障害者(児)団体連合協議会(豊障連)でも、避難所訓練などを熱心に取り組んでいる。今回は避難所として開放してはいなかったが、実際に市民から2日夕方に「開設しているか」との問い合わせが入ったという。
 「今回は床と壁の境目から水が入ってくるのがしっかり見えた。雨漏りもあり、開設したとしてもこんな状態では避難者を受け入れることはできない」と本田さん。
 水のかき出しが一段落した3日午後4時、今度は事務所奥ロッカー室の天井が落ちる被害に見舞われた。雨漏りしていた場所だといい、夜になっても空いた穴から水が滴り落ちていた。福祉避難所として、今後の大きな課題を残した形となった。
【田中博子】

 2日午後から深夜にかけて東三河地方を襲った記録的な大雨。各地で河川の氾濫や浸水被害などが相次いだ。豊橋市東新町の市障害者福祉会館「さくらピア」では2日午後3時頃から浸水が始まり、施設内体育館が床上約3㌢まで水に漬かった。3日朝から館のスタッフ、市職員らが3時間ほど水のかき出しに追われたという。施設の浸水が問題なのは、ここが「福祉避難所」に指定されているからだ。
 さくらピアのある東新町の標高は15・8㍍で低地ではない。近くにあふれるような川があるわけでもない。建物自体は坂道の途中にあり、降ってきた雨水もたまることはないように思われる。
 しかし、台風などが来ると体育館の床が水浸しになることはよくあるのだという。さくらピア事務長の本田栄子さんによると、施設が建っている場所がもともと池を埋め立てた土地で、自然に水が集まる地形だったようだ。「施設建設時は良かったが、長い年月で地盤が下がったのかもしれない」とも。
 さくらピアは「福祉避難所」で開設されると体育館は避難者が一時的に暮らす場となる。運営する豊橋障害者(児)団体連合協議会(豊障連)でも、避難所訓練などを熱心に取り組んでいる。今回は避難所として開放してはいなかったが、実際に市民から2日夕方に「開設しているか」との問い合わせが入ったという。
 「今回は床と壁の境目から水が入ってくるのがしっかり見えた。雨漏りもあり、開設したとしてもこんな状態では避難者を受け入れることはできない」と本田さん。
 水のかき出しが一段落した3日午後4時、今度は事務所奥ロッカー室の天井が落ちる被害に見舞われた。雨漏りしていた場所だといい、夜になっても空いた穴から水が滴り落ちていた。福祉避難所として、今後の大きな課題を残した形となった。
【田中博子】

体育館から水をかき出す職員ら=さくらピアで(提供)
体育館から水をかき出す職員ら=さくらピアで(提供)
3日夕方に落ちた天井(同)
3日夕方に落ちた天井(同)

カテゴリー:社会・経済

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