豊川署が特殊詐欺対策ニャンに猫を任命

イグラ会計の「トラちゃん」

　豊川署は１日、「特殊詐欺対策ニャン（官）」に、雄猫「トラちゃん」（13歳）を任命した。トラちゃんは今年５月に豊橋署でも任命されており、豊川署でも大役を務める。
　豊川署管内では６月末現在、特殊詐欺が14件発生し、約６２００万円の被害が出ている。前年同期に比べ発生件数は13件、被害額は約６１００万円と大幅に増えている。
　豊川署の石川力署長が豊橋署の取り組みを聞き、被害を少しでも減らそうと、トラちゃんへ白羽の矢を立てた。１日から始まった「夏の安全なまちづくり県民運動」にあわせて、飼い主の豊橋市中世古町の税理士事務所「イグラ会計」の倉橋健二さんに依頼、実現した。
　任期は16日まで。トラちゃんの写真が入った特殊詐欺防止の啓発チラシを作成し、年金支給日の15日に豊川市内の蒲郡信用金庫で配布するほか、10日にはイオンモール豊川での啓発活動で配る。
　石川署長は「詐欺被害が急増している。親しみやすいチラシで被害を１件でも減らしたい」と期待した。倉橋さんは「捨て猫だった子が、社会のために活躍して私もうれしいです。素晴らしいチラシができた。このチラシで被害者が少しでも減れば」と話した。
【竹下貴信】