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奥三河観光協の連続講座が豊根で最終回

水没前の御池神社の写真を解説する青山さん=豊根村坂宇場で
水没前の御池神社の写真を解説する青山さん=豊根村坂宇場で

青山さんがダム建設と湖底に沈んだ集落語る

 奥三河観光協議会の連続講座「歴史の魅力再発見」の第4回が17日、豊根村の茶臼山高原であった。元村役場職員の青山重夫さんが講演した。40人が参加した。
 NHK大河ドラマ「どうする家康」の放映を機に新城市をはじめ奥三河地区を多くの観光客が訪れるのを見据え、案内役やもてなし役を育てようと企画した。5月に設楽町、6月に東栄町、7月に新城市で開き、今回は最終回。
 青山さんは1973年8月31日の完成から間もなく50年を迎える新豊根ダムと湖底に沈んだ地区について説明した。ダムは発電と治水を目的に天竜川水系の大入川に建設された。豊根村側では曽川と田鹿の2集落75世帯が湖底に沈んだ。
 青山さんの家は水没世帯の一つ。かつて曽川地区にあり、遷座された御池神社の役員を務める。神社には龍神がまつられており、健康や商売繁盛のご利益があると伝わる。「名古屋の食品メーカーがバスで祈願に来ている。例祭に携わる人は地元の下黒川だけでなく隣の三沢地区も参加するようになった」と紹介した。
 ダム湖は「みどり湖」と命名され、湖畔の桜や湖面に反射する広葉樹を撮影するカメラマンも多い。山びこが返ってくる「ヤッホーポイント」3カ所を定めたことを説明し、「新しい施設を造るのではなく、今ある資源をどう活用するのかが大切」と述べた。
 完成から半世紀のダムについて「ボートを出して湖上から景色を楽しむ機会や、水没世帯の見学会があれば良いと思う」と提案した。
【安藤聡】

青山さんがダム建設と湖底に沈んだ集落語る

 奥三河観光協議会の連続講座「歴史の魅力再発見」の第4回が17日、豊根村の茶臼山高原であった。元村役場職員の青山重夫さんが講演した。40人が参加した。
 NHK大河ドラマ「どうする家康」の放映を機に新城市をはじめ奥三河地区を多くの観光客が訪れるのを見据え、案内役やもてなし役を育てようと企画した。5月に設楽町、6月に東栄町、7月に新城市で開き、今回は最終回。
 青山さんは1973年8月31日の完成から間もなく50年を迎える新豊根ダムと湖底に沈んだ地区について説明した。ダムは発電と治水を目的に天竜川水系の大入川に建設された。豊根村側では曽川と田鹿の2集落75世帯が湖底に沈んだ。
 青山さんの家は水没世帯の一つ。かつて曽川地区にあり、遷座された御池神社の役員を務める。神社には龍神がまつられており、健康や商売繁盛のご利益があると伝わる。「名古屋の食品メーカーがバスで祈願に来ている。例祭に携わる人は地元の下黒川だけでなく隣の三沢地区も参加するようになった」と紹介した。
 ダム湖は「みどり湖」と命名され、湖畔の桜や湖面に反射する広葉樹を撮影するカメラマンも多い。山びこが返ってくる「ヤッホーポイント」3カ所を定めたことを説明し、「新しい施設を造るのではなく、今ある資源をどう活用するのかが大切」と述べた。
 完成から半世紀のダムについて「ボートを出して湖上から景色を楽しむ機会や、水没世帯の見学会があれば良いと思う」と提案した。
【安藤聡】

水没前の御池神社の写真を解説する青山さん=豊根村坂宇場で
水没前の御池神社の写真を解説する青山さん=豊根村坂宇場で

カテゴリー:社会・経済

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