吉田塾例会で小坂さんがメタバース語る

　若手経営者らの勉強会「吉田塾」（塾長、山本明彦元副金融担当相）は23日夜、豊橋市西松山町の山本事務所で第１５３回例会を開いた。講師は提案型デザイン会社「シャール」（東京都）代表の小坂太郎さん。「メタバース・Ｗｅｂ３ってなんだ？～２０２３年に知っておきたいテクノロジーの今と未来」と題して話した。
　インターネットについて、一般にとって専門性が高く情報の閲覧のみが可能だった１・０、ホームページやＳＮＳなどで情報の交換が可能になった現在の２・０と、歴史を紹介。これから到来する３・０は、暗号通貨「ビットコイン」に代表されるブロックチェーン技術を応用した価値の交換や共有、金銭のやりとりが可能なものになるとした。特定の中央管理者に依存せず情報の固有性や正確性を保てるブロックチェーン技術の応用例として、新潟県山古志村デジタル住民の取り組みや、コミュニティー内の独自通貨、チケットや会員権を売買する仕組みなど、世界のさまざまな事例を紹介した。
　メタバースは定義がさまざまでまだ明確に決まっていないという。「セカンドライフ」「アメーバピグ」などの過去にブームを起こしたプラットフォームや、近年の動きについて語った。
　先端技術を使ったテクノロジーに秘められたビジネスの可能性を挙げながら、価格面や普及率などの問題点や、技術を詳しく知らない人を相手にした詐欺が横行しているとして「テクノロジーをうまく使い、さまざまな経験を重ねることが大切。詐欺に気を付けながら、この機会にぜひ触ってみてほしい」と結んだ。
【岸侑輝】