豊川高出場の明治神宮野球大会が開幕

　「第54回明治神宮野球大会」の高校の部が15日に開幕する。38年ぶりのに東海代表として出場する豊川は、初戦で四国代表の高知と対戦する。
　全国10の地区大会代表が出場する大会は、史上初の３連覇を目指す近畿代表の大阪桐蔭と、関東代表の作新学院を軸に争われる見通し。
　豊川は捕手の高橋（２年）、遊撃手の鈴木貫（同）、中堅手のモイセエフ（同）を中心とした守りからリズムを作る。打線は東海大会４試合で３４得点と強力。１本塁打６打点と活躍したモイセエフ、準決勝で逆転打を放った「つなぎの４番」の中村に好機で回せるかが鍵となる。投げては左腕・鈴木爽（同）が引っ張る。東海大会は全試合で先発し、防御率１点台と好投した。経験豊富な右腕中西（同）も控える。　
　一方、高知は甲子園春夏33回出場の古豪。四国大会３試合で６失点と投手陣の安定感が目立つ。先発が予想されるのは、平と辻井の右腕。平は右からの最速１４８㌔の直球とスプリットを武器に、県大会と四国大会では、明徳義塾を２試合とも零封した。辻井は伸びのある最速１４５㌔の直球が持ち味。１３０㌔前後のカットボールと、１２０㌔台のスライダーなどキレのある変化球も脅威だ。
　長谷川裕記監督は「これまでも、試合を追うごとに成長して強くなった」とし、大会に向けて「これまで通り、目の前の１勝を大切に戦いたい」と意気込んだ。鈴木貫太主将は「まずは初戦に勝つことに集中したい」と話した。
　順調に進めば、決勝は20日午前10時。優勝校の地区は、来春のセンバツ大会の選考で出場枠が一つ増える。
　ヤクルトスワローズの主力投手として活躍したギャオス内藤さんは、１９８５年に豊川の投手として神宮のマウンドに立った。当時を懐かしみながら「普段やっていることを素直に出してほしい。神宮球場でプレーすることを楽しんで。応援しています」と激励した。
【北川壱暉】