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体幹を鍛えて けが防ごう

カテゴリー:特集

自宅に設置したジャングルジムと裵さん=豊川市内で
自宅に設置したジャングルジムと裵さん=豊川市内で
遊ぶ子どもたち(提供)
遊ぶ子どもたち(提供)

自宅に手作りジャングルジム 豊川市民病院医師の裵さん

 豊川市民病院整形外科・リハビリテーション科部長の裵漢成さん(46)は、さまざまな講演で子どもの運動や発育について話す。「けがをさせないよう配慮しすぎ」「さまざまなスポーツに取り組んで」と訴える。自宅にはジャングルジムを手作りし、子どもの発育を後押しする。

 裵さんは、自宅の庭を「ひろっぱ」と名付け、運動環境を整備した。鉄パイプを自ら組んで作ったという高さ約3㍍のジャングルジムは工夫がいっぱい。不安定な一本のロープの上を、手すりをもって歩けるようにするなど、アスレチックの要素を盛り込んだ。さらに遊び心もあり、ハンモックのように網をかけて横になれる場所も。裵さんや妻、子の友人らが訪れて楽しむ。
 裵さんが治療した肘や膝、肩などの痛みがある子どもたちのうち、半分以上が病気やけがではなく、体をしっかり使えていないことが理由だと分かったのがきっかけだった。「治療よりも体づくりが大切だと思い、自宅にジャングルジムを作りました」と話す。
 そのうえで「日本では安全を重視して、けがをしないようにしすぎている」と述べ「ドイツでは、あえて高さ8㍍ある遊具を残している。落下の危険性はあるが、それ以上に子どもの発育にとってプラスになると考えているから」と解説する。子どもの頃に不安定な場所を移動する遊びをすることで、自然と体幹が鍛えられ、けがをしにくい体になっていくという。
 講演で「目をつぶり腕を水平にして」と子どもたちに呼び掛ける。目を開けると、少しだけずれている子がいる。1㌢ずれれば、野球ではバットの芯でボールが捉えられない。野球だけなら練習で何とかなるが、他のスポーツでも、このずれが影響する。そもそもずれがあることは、体と脳がうまくリンクしていないことになる。
 「いろいろなスポーツや遊びをすることで、体の位置を脳がしっかりと把握できるようになり、ずれがなくなる。子どもたちが、さまざまなスポーツに取り組み、楽しく外遊びする機会が増えれば、結果的にけがをしにくくなる。より良い環境づくりのために、これからも尽くしたい」と語る。
【竹下貴信】

自宅に手作りジャングルジム 豊川市民病院医師の裵さん

 豊川市民病院整形外科・リハビリテーション科部長の裵漢成さん(46)は、さまざまな講演で子どもの運動や発育について話す。「けがをさせないよう配慮しすぎ」「さまざまなスポーツに取り組んで」と訴える。自宅にはジャングルジムを手作りし、子どもの発育を後押しする。

 裵さんは、自宅の庭を「ひろっぱ」と名付け、運動環境を整備した。鉄パイプを自ら組んで作ったという高さ約3㍍のジャングルジムは工夫がいっぱい。不安定な一本のロープの上を、手すりをもって歩けるようにするなど、アスレチックの要素を盛り込んだ。さらに遊び心もあり、ハンモックのように網をかけて横になれる場所も。裵さんや妻、子の友人らが訪れて楽しむ。
 裵さんが治療した肘や膝、肩などの痛みがある子どもたちのうち、半分以上が病気やけがではなく、体をしっかり使えていないことが理由だと分かったのがきっかけだった。「治療よりも体づくりが大切だと思い、自宅にジャングルジムを作りました」と話す。
 そのうえで「日本では安全を重視して、けがをしないようにしすぎている」と述べ「ドイツでは、あえて高さ8㍍ある遊具を残している。落下の危険性はあるが、それ以上に子どもの発育にとってプラスになると考えているから」と解説する。子どもの頃に不安定な場所を移動する遊びをすることで、自然と体幹が鍛えられ、けがをしにくい体になっていくという。
 講演で「目をつぶり腕を水平にして」と子どもたちに呼び掛ける。目を開けると、少しだけずれている子がいる。1㌢ずれれば、野球ではバットの芯でボールが捉えられない。野球だけなら練習で何とかなるが、他のスポーツでも、このずれが影響する。そもそもずれがあることは、体と脳がうまくリンクしていないことになる。
 「いろいろなスポーツや遊びをすることで、体の位置を脳がしっかりと把握できるようになり、ずれがなくなる。子どもたちが、さまざまなスポーツに取り組み、楽しく外遊びする機会が増えれば、結果的にけがをしにくくなる。より良い環境づくりのために、これからも尽くしたい」と語る。
【竹下貴信】

自宅に設置したジャングルジムと裵さん=豊川市内で
自宅に設置したジャングルジムと裵さん=豊川市内で
遊ぶ子どもたち(提供)
遊ぶ子どもたち(提供)

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