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高畑さんの遺族が豊橋市へ遺産1億7000万円寄付

寄付目録を手渡す松坂さん㊧=豊橋市役所で
寄付目録を手渡す松坂さん㊧=豊橋市役所で
母校へ作品を贈る高畑さん(2017年9月)
母校へ作品を贈る高畑さん(2017年9月)

 昨年1月に93歳で死去した日本画家高畑郁子さんの遺族らが13日、豊橋市役所「こすたりかシティガーデン」であった故人をしのぶ会で遺産1億7000万円を市に寄付した。夫で画家の星野眞吾さん(故人)と生前に設けた美術振興基金に積み増し、全国公募展を通じて若手美術家の発掘、支援する。
 しのぶ会の冒頭で贈呈式があり、高畑さんの遺言執行人で甥の松坂良太さんから、浅井由崇市長に目録が手渡された。
 松坂さんは「主宰する教室生や多くの美術関係者らと交友を深め、絵画を通じて楽しい人生を送れたと思う。さらに充実した基金を生かし、若者のために存分に役立ててほしい」と願った。
 浅井市長は「独学であれほどの画業を残し、多くの若者や女性の後進育成にも積極的だった。生前寄付を基に企画する全国公募展では2000人超の作品が寄せられ、夫妻の遺志が受け継がれている」と感謝した。
 この日は高畑さんが主宰した絵画塾「十彩(といろ)会」の塾生や親交のあった美術愛好者、県内各地の美術館学芸員ら約90人が駆け付け、気さくな人柄だった故人の生前をしのんだ。
 高畑さんは独学で日本画を始め、戦後の新制作展(のち創画会)で活躍した。アジアの宗教や地元の歴史を題材にした創作の傍ら後進育成にも尽くした。夫眞吾さんとの寄付でできた基金で3年ごとに「トリエンナーレ豊橋」を開き、新進作家の発掘と支援に役立てている。今回で寄付総額は5億7000万円になった。
【加藤広宣】

 昨年1月に93歳で死去した日本画家高畑郁子さんの遺族らが13日、豊橋市役所「こすたりかシティガーデン」であった故人をしのぶ会で遺産1億7000万円を市に寄付した。夫で画家の星野眞吾さん(故人)と生前に設けた美術振興基金に積み増し、全国公募展を通じて若手美術家の発掘、支援する。
 しのぶ会の冒頭で贈呈式があり、高畑さんの遺言執行人で甥の松坂良太さんから、浅井由崇市長に目録が手渡された。
 松坂さんは「主宰する教室生や多くの美術関係者らと交友を深め、絵画を通じて楽しい人生を送れたと思う。さらに充実した基金を生かし、若者のために存分に役立ててほしい」と願った。
 浅井市長は「独学であれほどの画業を残し、多くの若者や女性の後進育成にも積極的だった。生前寄付を基に企画する全国公募展では2000人超の作品が寄せられ、夫妻の遺志が受け継がれている」と感謝した。
 この日は高畑さんが主宰した絵画塾「十彩(といろ)会」の塾生や親交のあった美術愛好者、県内各地の美術館学芸員ら約90人が駆け付け、気さくな人柄だった故人の生前をしのんだ。
 高畑さんは独学で日本画を始め、戦後の新制作展(のち創画会)で活躍した。アジアの宗教や地元の歴史を題材にした創作の傍ら後進育成にも尽くした。夫眞吾さんとの寄付でできた基金で3年ごとに「トリエンナーレ豊橋」を開き、新進作家の発掘と支援に役立てている。今回で寄付総額は5億7000万円になった。
【加藤広宣】

寄付目録を手渡す松坂さん㊧=豊橋市役所で
寄付目録を手渡す松坂さん㊧=豊橋市役所で
母校へ作品を贈る高畑さん(2017年9月)
母校へ作品を贈る高畑さん(2017年9月)

カテゴリー:社会・経済

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