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世界初、家庭ごみをバイオマス発電の燃料に

家庭から出る可燃ごみを固形燃料に変える実証実験に取り組むダイセキ=蒲郡市浜町で
家庭から出る可燃ごみを固形燃料に変える実証実験に取り組むダイセキ=蒲郡市浜町で
固形燃料化させる油温減圧乾燥施設
固形燃料化させる油温減圧乾燥施設

ダイセキと蒲郡市が実証実験

 廃油処理リサイクル「ダイセキ」(本社、名古屋市)と蒲郡市は1月30日、世界初の試みとして家庭から出る可燃ごみをバイオマス発電の燃料資源とする実証実験を始めた。循環経済をまちづくりに取り入れた都市「サーキュラーシティ」を実現させるための事業の一環。今月29日まで。
 市はこれまで、市内外の事業者と協力して循環経済やSDGs(持続可能な開発目標)などを推進してきた。今年度から、サーキュラーシティの実現を一層近づけるため、市内外の6事業所と連携し、電動モビリティーを活用した実証実験などに取り組んでいる。
 ダイセキは焼却処分される家庭ごみを有効活用し、バイオマス発電に使われるウッドチップと同程度の燃料資源化できるかを確認する。二酸化炭素削減に向けた新たな一般廃棄物処理方法の確立、バイオマスや風力などの「グリーン発電」に向けた新燃料の創出になるかを検討する。
 市内の可燃ごみを収集し浜町に建設した実証プラントに運ぶ。固形燃料にするため、原料となる生ごみや草木類を機械で選別して細かく粉砕処理する。続いて、廃食油を使った「油温減圧乾燥施設」に原料を入れ、脱水と乾燥のうえで固形燃料にする。最後は燃料の組織を分析し、燃料としての有効性や市場価値などを調査する。
 ダイセキの山本哲也社長によると、ウッドチップと同程度の性能を発揮できるほか、一般排出物の焼却とその処分を含めたコスト、市場価格が変動しやすいウッドチップと比べ、低コストで生産できるとしている。同社は将来、年間約1万5000㌧排出される市内の可燃ごみを燃料化し、バイオマス発電で5000世帯の電力供給につなげたいと考えている。
 31日、実証プラントでメディア向け説明会を開いた。ダイセキ社員が、ごみが燃料資源になるまでの流れを説明した。山本社長は「蒲郡市民の皆さんと一緒になって取り組み、世の中を変えたい」と話した。「これからも、大きな壁が立ちはだかる時があるが、創業以来のノウハウを生かし、道を切り開いていきたい」と決意を示した。
【林大二朗】

ダイセキと蒲郡市が実証実験

 廃油処理リサイクル「ダイセキ」(本社、名古屋市)と蒲郡市は1月30日、世界初の試みとして家庭から出る可燃ごみをバイオマス発電の燃料資源とする実証実験を始めた。循環経済をまちづくりに取り入れた都市「サーキュラーシティ」を実現させるための事業の一環。今月29日まで。
 市はこれまで、市内外の事業者と協力して循環経済やSDGs(持続可能な開発目標)などを推進してきた。今年度から、サーキュラーシティの実現を一層近づけるため、市内外の6事業所と連携し、電動モビリティーを活用した実証実験などに取り組んでいる。
 ダイセキは焼却処分される家庭ごみを有効活用し、バイオマス発電に使われるウッドチップと同程度の燃料資源化できるかを確認する。二酸化炭素削減に向けた新たな一般廃棄物処理方法の確立、バイオマスや風力などの「グリーン発電」に向けた新燃料の創出になるかを検討する。
 市内の可燃ごみを収集し浜町に建設した実証プラントに運ぶ。固形燃料にするため、原料となる生ごみや草木類を機械で選別して細かく粉砕処理する。続いて、廃食油を使った「油温減圧乾燥施設」に原料を入れ、脱水と乾燥のうえで固形燃料にする。最後は燃料の組織を分析し、燃料としての有効性や市場価値などを調査する。
 ダイセキの山本哲也社長によると、ウッドチップと同程度の性能を発揮できるほか、一般排出物の焼却とその処分を含めたコスト、市場価格が変動しやすいウッドチップと比べ、低コストで生産できるとしている。同社は将来、年間約1万5000㌧排出される市内の可燃ごみを燃料化し、バイオマス発電で5000世帯の電力供給につなげたいと考えている。
 31日、実証プラントでメディア向け説明会を開いた。ダイセキ社員が、ごみが燃料資源になるまでの流れを説明した。山本社長は「蒲郡市民の皆さんと一緒になって取り組み、世の中を変えたい」と話した。「これからも、大きな壁が立ちはだかる時があるが、創業以来のノウハウを生かし、道を切り開いていきたい」と決意を示した。
【林大二朗】

家庭から出る可燃ごみを固形燃料に変える実証実験に取り組むダイセキ=蒲郡市浜町で
家庭から出る可燃ごみを固形燃料に変える実証実験に取り組むダイセキ=蒲郡市浜町で
固形燃料化させる油温減圧乾燥施設
固形燃料化させる油温減圧乾燥施設

カテゴリー:社会・経済

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