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野良猫不妊・去勢手術費補助を田原市初計上

田原市内で増えた手術前の野良猫(提供)
田原市内で増えた手術前の野良猫(提供)
民家で異常繁殖したことも。この時は60匹以上の猫を手術した=2022年
民家で異常繁殖したことも。この時は60匹以上の猫を手術した=2022年

地域猫活動見据えて新年度予算案へ

 田原市の新年度予算案に、飼い主のいない猫(野良猫)の不妊・去勢手術に対する助成金が計上された。同市では初で事業費は30万円。細部は今後、調整する。市議会で可決されれば、新年度からスタートする。
 雌の不妊手術に1万円、雄の去勢手術に5000円を補助する。蒲郡市などのように登録団体に交付する形式にするのかは未定。環境政策課は「あまりハードルを上げたくはない」としている。
 猫は手術後、元の場所に戻し、さらに地域ぐるみで餌とトイレを管理するのが地域猫活動。猫の縄張り意識を利用して外部からの猫の流入を防ぐ。繁殖しないため一代限りの命となり、猫は自然に減っていく。外猫の寿命は短く、数年で活動は終わるとされている。

ボランティア養成も課題

 地域猫活動を続ける関係者からは歓迎の声が出ているが、今後の課題は猫を捕獲するボランティアの養成だ。田原市内では団体がないため、猫の異常繁殖があると豊橋市などからボランティアが駆けつけている状態だった。2022年3月には、豊橋市の動物福祉団体「ハーツ」が静岡県から獣医を呼んで、現地で野戦病院型の不妊・去勢手術をしたことがあった。環境政策課は「セミナーなどを開き、猫の捕獲などができる人材を育てる必要がある。また、地域猫とは何かを多くの人に理解してもらわないと活動に支障が出る」と説明する。
 同課の担当者は「猫のふんや餌あさり、繁殖で困っている人が増えた。活動によって、飼い主のいない不幸な猫を減らしたい」としている。
【山田一晶】

地域猫活動見据えて新年度予算案へ

 田原市の新年度予算案に、飼い主のいない猫(野良猫)の不妊・去勢手術に対する助成金が計上された。同市では初で事業費は30万円。細部は今後、調整する。市議会で可決されれば、新年度からスタートする。
 雌の不妊手術に1万円、雄の去勢手術に5000円を補助する。蒲郡市などのように登録団体に交付する形式にするのかは未定。環境政策課は「あまりハードルを上げたくはない」としている。
 猫は手術後、元の場所に戻し、さらに地域ぐるみで餌とトイレを管理するのが地域猫活動。猫の縄張り意識を利用して外部からの猫の流入を防ぐ。繁殖しないため一代限りの命となり、猫は自然に減っていく。外猫の寿命は短く、数年で活動は終わるとされている。

ボランティア養成も課題

 地域猫活動を続ける関係者からは歓迎の声が出ているが、今後の課題は猫を捕獲するボランティアの養成だ。田原市内では団体がないため、猫の異常繁殖があると豊橋市などからボランティアが駆けつけている状態だった。2022年3月には、豊橋市の動物福祉団体「ハーツ」が静岡県から獣医を呼んで、現地で野戦病院型の不妊・去勢手術をしたことがあった。環境政策課は「セミナーなどを開き、猫の捕獲などができる人材を育てる必要がある。また、地域猫とは何かを多くの人に理解してもらわないと活動に支障が出る」と説明する。
 同課の担当者は「猫のふんや餌あさり、繁殖で困っている人が増えた。活動によって、飼い主のいない不幸な猫を減らしたい」としている。
【山田一晶】

田原市内で増えた手術前の野良猫(提供)
田原市内で増えた手術前の野良猫(提供)
民家で異常繁殖したことも。この時は60匹以上の猫を手術した=2022年
民家で異常繁殖したことも。この時は60匹以上の猫を手術した=2022年

カテゴリー:政治・行政

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