第10特科連隊、67年の歴史に幕

陸自豊川駐屯地で「編成改組式」

　陸上自衛隊豊川駐屯地で13日、第10特科連隊の「編成改組式」があった。連隊は20日付で廃止となり、67年の歴史に幕を閉じる。その後再編される。
　約５００人の隊員らが出席した。67年にちなみ67発の空砲が発射された。與藤公彦連隊長から、酒井秀典第10師団長に連隊旗が返還された。
　酒井師団長は「先人の努力を継承し、隊員の教育面など幅広い成果を上げてきました。国内25カ所の災害派遣をはじめ、海外での活動に尽力し、今年初めには能登半島地震の災害派遣で危険な状況の中、人命救助や生活支援をし、国民の期待に応えました。地域の防災訓練や行事などに協力し、地域の皆さんから愛される全国でも数少ない隊でした。廃止後も隊員の皆さんは良き伝統を継承し、新たな部隊で活躍してください」などと述べた。最後に隊員たちが「砲兵の歌」を歌った。
　防衛大綱では、戦車と火砲の部隊の再編が盛り込まれており、第10特科連隊はその一環で廃止されることになった。
【竹下貴信】