軽装勤務通年化へ東三河5市の取り組み

　東三河５市でノーネクタイなどの通年化に向けた取り組みが続いている。田原市は１日のクールビズ開始に伴い、来年１月31日までの軽装勤務の試行をスタートした。
　クールビズは環境省が地球温暖化対策や熱中症予防の一環として２００５年に始めたキャンペーン。毎年５月から９月末まで、ノーネクタイ、ノージャケットなど、環境に合わせた軽装化が進められてきた。
　12年にポロシャツやチノパンツなどを着用可とする「スーパークールビズ」も打ち出された。21年には、全国一律で実施期間を設定せず、個々の事情に応じ、多様で柔軟な働き方にも資する省エネ・省ＣＯ２対策としての呼び掛けが始まった。
　民間でもクールビズから通年自由化に踏み切る動きが続いている。豊橋信用金庫も１日からネクタイ着用の通年自由化を掲げた。
　田原市は働きやすい職場環境の整備を兼ねて軽装勤務の通年化を企画。２月の職員アンケートでは、95％が賛成したという。
　ノージャケット、ノーネクタイなどを認める。一方で注意事項として、執務上礼儀を失しない範囲で職員各自が判断すること▽公務員としての品位を損なわず、市民に不快感を与えず、公務に支障のない服装とすること▽ＴＰＯをわきまえ、カジュアルすぎないものであること▽式典などの公式な行事や社会通念上必要とされる場面ではネクタイやジャケットを着用すること―などの注意事項が示されている。
　人事課の彦坂英美課長は「市民の意見や職員の反応、冬の様子などを見て、不具合がなければ来年度の本格実施を検討したい」と語った。
　豊橋市では21年度にクールビズ呼称を廃止し職員の服装を「働きやすいものに」と改め、ネクタイやジャケット着用の義務化をやめて所属や業務内容に応じた自主性に委ねている。
　豊川市では今年２月から４月末まで、通年クールビズ・ウォームビズを試行し、通年化した。蒲郡市はネクタイやジャケット着用の義務はなく、不快感のない服装としたうえでクールビズに取り組んでいる。新城市はクールビズの取り組みは進めているが、通年化はまだ未定とした。
【岸侑輝】