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豊川で新旧青い目の人形同窓会

青い目の人形たちの“同窓会”を見守る夏目恵子さん㊧ら人形の所有者たち=桜ヶ丘ミュージアムで
青い目の人形たちの“同窓会”を見守る夏目恵子さん㊧ら人形の所有者たち=桜ヶ丘ミュージアムで

 答礼人形を里帰りさせる会主催の「青い目の人形と答礼人形里帰り展」(19~30日)を前に、会場となる豊川市桜ヶ丘ミュージアムで14日、支援団代の豊川宝飯ロータリークラブによる青い目の人形の“同窓会”が開かれた。戦前に米国から贈られた10体と、新たに約30年前から贈られた9体が展示に備えて一堂に会し、所有する学校関係者らも交流した。
 青い目の人形は戦前の1927(昭和2)年、米国人宣教師・ギューリックが日米両国の友好を図り、ひな祭りに合わせて約1万2000体を日本に贈った。戦時中に大半が焼かれるなどしたが、県内では10体が残り、平和の象徴として学校などで保管されてきた。ギューリックの孫が1986(昭和61)年以降に贈っている新たな人形も合わせて集められた。
 所有者は1人ずつ人形の紹介や発見・入手の経緯、人形にまつわるエピソードを明かし、三河地方の小中学校の校長らも子どもたちの教育に活用していることを報告。戦前から「コネタ」を保存する豊橋市西郷小学校の鈴木善江校長は、戦時中に教諭の稲垣学さんが自宅に隠するなどして人形を守ったことを説明して「友情と伝統を大切にする気持ちを育んでいます」と語った。
 元中学校英語教諭で、30年前から人形に関する著書を出版するなど研究に取り組んできた夏目勝さんが先月19日、74歳で病死した。19日からの展示会では、青い目の人形のお返しに日本が贈った「ミス愛知」などの答礼人形が90年ぶりに帰ってくるが、夏目さんの代わりに「サーラ」と一緒に出席した妻・恵子さん(74)は「生前は人形のことばかり考えていた。ひと目、ミス愛知に会わせてあげたかった。成功することを願っています」と話した。
 展示会初日の19日には午後2時からシンポジウムも予定され、ミス愛知を所有するアラン・スコット・ペイトさんが講演する他、ギューリックの孫夫妻らも来場する。
(由本裕貴)

 答礼人形を里帰りさせる会主催の「青い目の人形と答礼人形里帰り展」(19~30日)を前に、会場となる豊川市桜ヶ丘ミュージアムで14日、支援団代の豊川宝飯ロータリークラブによる青い目の人形の“同窓会”が開かれた。戦前に米国から贈られた10体と、新たに約30年前から贈られた9体が展示に備えて一堂に会し、所有する学校関係者らも交流した。
 青い目の人形は戦前の1927(昭和2)年、米国人宣教師・ギューリックが日米両国の友好を図り、ひな祭りに合わせて約1万2000体を日本に贈った。戦時中に大半が焼かれるなどしたが、県内では10体が残り、平和の象徴として学校などで保管されてきた。ギューリックの孫が1986(昭和61)年以降に贈っている新たな人形も合わせて集められた。
 所有者は1人ずつ人形の紹介や発見・入手の経緯、人形にまつわるエピソードを明かし、三河地方の小中学校の校長らも子どもたちの教育に活用していることを報告。戦前から「コネタ」を保存する豊橋市西郷小学校の鈴木善江校長は、戦時中に教諭の稲垣学さんが自宅に隠するなどして人形を守ったことを説明して「友情と伝統を大切にする気持ちを育んでいます」と語った。
 元中学校英語教諭で、30年前から人形に関する著書を出版するなど研究に取り組んできた夏目勝さんが先月19日、74歳で病死した。19日からの展示会では、青い目の人形のお返しに日本が贈った「ミス愛知」などの答礼人形が90年ぶりに帰ってくるが、夏目さんの代わりに「サーラ」と一緒に出席した妻・恵子さん(74)は「生前は人形のことばかり考えていた。ひと目、ミス愛知に会わせてあげたかった。成功することを願っています」と話した。
 展示会初日の19日には午後2時からシンポジウムも予定され、ミス愛知を所有するアラン・スコット・ペイトさんが講演する他、ギューリックの孫夫妻らも来場する。
(由本裕貴)

青い目の人形たちの“同窓会”を見守る夏目恵子さん㊧ら人形の所有者たち=桜ヶ丘ミュージアムで
青い目の人形たちの“同窓会”を見守る夏目恵子さん㊧ら人形の所有者たち=桜ヶ丘ミュージアムで

カテゴリー:社会・経済

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