ひかりの森で蒲郡市初の短期集中通所サービス

　蒲郡市三谷北通４のデイサービス・ひかりの森で、市内初の短期集中通所サービス「シニアトレーニングスタジオ・ヒカモリ」が始まった。低額で送迎サービスも充実しており、市民の健康寿命を延ばす新たな福祉事業として注目される。
　ヒカモリは国が奨励し、市の委託事業である介護予防・日常生活短期集中通所サービス（Ｃ型）に分類される。高齢者が病気やけがで寝たきりにならないよう、職員が健康に関する知識やトレーニングを提供する。週１回90分で全12回の完結型。参加費は１回３００円と低額で、すでに７月から10人前後の受講者で開始している。
　プログラムは理学療法士の増山大祐さん（26）が中心となって考案し、主に身体、口腔、栄養の３分野で構成。20日には３回目が開かれ、増山さんが転倒防止に役立つ身体運動を実践したり、歯科衛生士の中根佐知子さんが歯磨きのコツや入れ歯の管理法などを伝授した。
　施設は２００１（平成13）年に設立し、１日と半日の２コースのデイサービスで地域のお年寄りを受け入れている。ヒカモリは本事業に影響がない午後１時半～３時に行うため、希望者には自宅までの送迎も行う。
　運営する中部代表取締役の二村修市さん（43）は、母・三千代さんが１日１０００円で高齢者を受け入れる事業に取り組んでいたのもあり、独立開業。増山さんや中根さん、妻で管理栄養士の幸保さんら資格を持つ人材にも恵まれた。「病院ではない、楽しめる場所で、何かあった時は気軽に相談できる場所として定着させたい」と話す。
　９月以降開講のコースの受講者も募っており、意見や課題を踏まえて内容を充実させていく。県内では大府市などで先進的に行われているが、この地方では民間で委託される事業所は少なく、二村さんは「うちのやり方をモデルにして、一つでも多くの事業所が始めてくれれば」と願う。
　問い合わせはひかりの森（０５３３・68・７８５８）へ。
（由本裕貴）