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臨床心理士・中西さんが不登校と向き合う著書

悩める子どもを救おうと、不登校臨床の極意をまとめた著書を出版した中西さん
悩める子どもを救おうと、不登校臨床の極意をまとめた著書を出版した中西さん

 豊川市御油町出身で、西尾市在住の臨床心理士・中西康介さん(37)が著書「家族と向き合う不登校臨床~保護者の積極的な関わりを引き出すために~」(誠信書房・税別1800円)を出版した。不登校の児童生徒を抱える父母や教育関係者向けに、広い視野で背景要因に向き合う大切さや父親の存在意義など、カウンセリングの極意をまとめた。
 A5版182㌻の同書には、定塚メンタルクリニック(西尾市高畠町)で子どもと向き合う中西さんが10年間の臨床経験と研究成果を踏まえ、不登校の背景や予後、保護者との関わり、登校復帰を促す治療的アプローチや成功事例、復帰できなかった場合の対応策などを全9章でまとめた。
 中学時代に「学校に行くのが当前というシステムに疑問を持っていた」と言う中西さん。営業マンを経て、大学院で得た知識を生かして26歳で臨床心理士になり、悩める子どもを救おうと出版を決めた。「最近はいじめた子は誰かなど、単純な犯人探しや原因探しに走る傾向がある。学校に行けない理由が分からない子も多い。思春期の特性を理解し、不登校になるまでの物事の積み重ねや環境に目を向ける必要がある」と訴える。
 また、学校に行かないことも選択肢の一つとする一方で「義務教育を終えるとそのまま引きこもってしまう子もいる。時には無理してでも学校に送り出すことが必要」と主張。「そういう時に父親の存在は大きい。仕事で子どもに関われない父親も多いが、父と母の役割はそれぞれ違う」と話す。少子高齢化の影響として「子どもと接する機会が少ない大人が増えている。社会全体が“子ども慣れ”していないと危険」と警鐘を鳴らす。
(由本裕貴)

 豊川市御油町出身で、西尾市在住の臨床心理士・中西康介さん(37)が著書「家族と向き合う不登校臨床~保護者の積極的な関わりを引き出すために~」(誠信書房・税別1800円)を出版した。不登校の児童生徒を抱える父母や教育関係者向けに、広い視野で背景要因に向き合う大切さや父親の存在意義など、カウンセリングの極意をまとめた。
 A5版182㌻の同書には、定塚メンタルクリニック(西尾市高畠町)で子どもと向き合う中西さんが10年間の臨床経験と研究成果を踏まえ、不登校の背景や予後、保護者との関わり、登校復帰を促す治療的アプローチや成功事例、復帰できなかった場合の対応策などを全9章でまとめた。
 中学時代に「学校に行くのが当前というシステムに疑問を持っていた」と言う中西さん。営業マンを経て、大学院で得た知識を生かして26歳で臨床心理士になり、悩める子どもを救おうと出版を決めた。「最近はいじめた子は誰かなど、単純な犯人探しや原因探しに走る傾向がある。学校に行けない理由が分からない子も多い。思春期の特性を理解し、不登校になるまでの物事の積み重ねや環境に目を向ける必要がある」と訴える。
 また、学校に行かないことも選択肢の一つとする一方で「義務教育を終えるとそのまま引きこもってしまう子もいる。時には無理してでも学校に送り出すことが必要」と主張。「そういう時に父親の存在は大きい。仕事で子どもに関われない父親も多いが、父と母の役割はそれぞれ違う」と話す。少子高齢化の影響として「子どもと接する機会が少ない大人が増えている。社会全体が“子ども慣れ”していないと危険」と警鐘を鳴らす。
(由本裕貴)

悩める子どもを救おうと、不登校臨床の極意をまとめた著書を出版した中西さん
悩める子どもを救おうと、不登校臨床の極意をまとめた著書を出版した中西さん

カテゴリー:社会・経済

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