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豊川海軍工廠平和公園の内覧会

火薬庫周りに残る爆弾の着弾痕=豊川海軍工廠平和公園で
火薬庫周りに残る爆弾の着弾痕=豊川海軍工廠平和公園で
信管置場の内部を見学する報道陣=同
信管置場の内部を見学する報道陣=同

 9日正午に開園する豊川海軍工廠(しょう)平和公園の報道陣向け内覧会が5日、豊川市穂ノ原3の同園で行われた。工廠跡地の北西部に位置する約3㌶の同園では、資料展示や遺構の整備・保存を通し、米軍の空襲で2500人以上が犠牲となった悲劇を後世に伝える。
 平和交流館では、パネル展示や約120枚の写真で、戦争や工廠を解説。被爆体験者のメッセージや絵、手記や、米軍が記録した空襲の様子が分かる写真も展示される。空襲で亡くなった石川智代さんの遺言や遺髪など、貴重な史料もある。
 旧第一火薬庫と旧第三信管置場は、安全に配慮した補修工事が施されているが、当時の面影を残す部分もある。火薬庫の周りには、コンクリートの側溝が割れた500ポンド爆弾の着弾痕がある。土塁に囲まれた信管置場は、壁がコンクリートだが屋根は木造で、爆発事故が起きた際の復旧を見据えた工夫が見られる。
 園内には街路灯が8基、防空壕(ごう)跡地が3カ所あり、ほとんど当時のまま保存される。
 遺構が残る場所を緑地公園化し、ボランティアによる語り継ぎ活動を行う施設は全国でも珍しく、市教育委員会生涯学習課の平松弘孝課長補佐(45)は「他県でもあまりない事例なので、市としても頑張って伝えていきたい」と話した。
(由本裕貴)

 9日正午に開園する豊川海軍工廠(しょう)平和公園の報道陣向け内覧会が5日、豊川市穂ノ原3の同園で行われた。工廠跡地の北西部に位置する約3㌶の同園では、資料展示や遺構の整備・保存を通し、米軍の空襲で2500人以上が犠牲となった悲劇を後世に伝える。
 平和交流館では、パネル展示や約120枚の写真で、戦争や工廠を解説。被爆体験者のメッセージや絵、手記や、米軍が記録した空襲の様子が分かる写真も展示される。空襲で亡くなった石川智代さんの遺言や遺髪など、貴重な史料もある。
 旧第一火薬庫と旧第三信管置場は、安全に配慮した補修工事が施されているが、当時の面影を残す部分もある。火薬庫の周りには、コンクリートの側溝が割れた500ポンド爆弾の着弾痕がある。土塁に囲まれた信管置場は、壁がコンクリートだが屋根は木造で、爆発事故が起きた際の復旧を見据えた工夫が見られる。
 園内には街路灯が8基、防空壕(ごう)跡地が3カ所あり、ほとんど当時のまま保存される。
 遺構が残る場所を緑地公園化し、ボランティアによる語り継ぎ活動を行う施設は全国でも珍しく、市教育委員会生涯学習課の平松弘孝課長補佐(45)は「他県でもあまりない事例なので、市としても頑張って伝えていきたい」と話した。
(由本裕貴)

火薬庫周りに残る爆弾の着弾痕=豊川海軍工廠平和公園で
火薬庫周りに残る爆弾の着弾痕=豊川海軍工廠平和公園で
信管置場の内部を見学する報道陣=同
信管置場の内部を見学する報道陣=同

カテゴリー:社会・経済

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