高校野球東愛知大会 豊川-西尾東

　高校野球東愛知大会は24日、岡崎市民球場で準決勝があり、豊川が３－10で西尾東にコール負けを喫した。投手陣が制球難から崩壊し、甲子園出場まであと２勝で涙をのんだ。これで東三河勢はすべて敗退。27日の決勝は愛産大三河－西尾東の対戦に決まった。
　豊川は序盤３回までに３－１とリード。高い攻撃力の打線で突き放したいところだったが、投手陣がつかまった。４回裏、エース竹田龍惟投手（３年）が長打や死球で１点を返され、さらに３連打で同点とされて降板。続く２番手の堀田が押し出し四球で勝ち越しを許した。
　５回こそ無失点に切り抜けたが、この回途中から登板した浅井も制球が定まらない。６回に内野安打で１点を失うと、７回には２四死球で走者をためてから適時打と２者連続押し出し四死球。さらに代わった大西も西尾東の勢いを止められず、コールド負けを告げる右前適時打を浴び、試合終了となった。
　「自分の力のなさで試合をつくれなかった」と涙した竹田。今井陽一監督（52）も４投手で11四死球という内容に「こちらから勝機を与えてしまった。きわどいコースがボール判定となり、腕が縮こまってしまった」と振り返った。
　優勝候補とされながら、悔しい準々決勝敗退。10年に一度の東愛知大会を見据えて入部した選手も多く、学校創立90周年の節目の夏で関係者の期待も大きかったことから、試合後は多くの選手が涙をこらえきれなかった。
　父母や生徒ら応援団に頭を下げるナインに、今井監督は「私が知る中で一番練習してきたチーム。東愛知から甲子園に行ける力があることを示せたと思う。この経験は必ず将来に報われる」と言葉をかけた。
（由本裕貴）

　準決勝
豊川
１１１００００｜３
１００３０１5X｜10
（７回コールド）
西尾東
（豊）竹田、堀田、浅井、大西－桑名
（西）磯村－中村

　豊川は初回、竹内の中越え三塁打で先制。２回には竹田のスクイズ、３回には松山の中前打で３－１とリードしたが、４回に投手がつかまって３失点。７回には打者一巡の攻撃を許してコールド負けした。打線は中盤から淡白な攻撃となり、磯村を立ち直らせてしまった。