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社会回顧㊦ 相次いだ悲惨な交通事故

悲惨な交通事故の現場=豊橋市内で(8月21日撮影)
悲惨な交通事故の現場=豊橋市内で(8月21日撮影)

 今年も東三河で悲惨な交通事故が相次いだ。信号無視をした悪質なドライバーにより若い命が犠牲となり、介護福祉施設の送迎車の単独事故で高齢者2人が死亡した。また、還付金詐欺被害が多発。豊橋署管内では特殊詐欺の被害額が1億円を突破し、被害件数も過去最悪となった。
 
 9月25日、豊橋市内の施設へ向かう高齢者を乗せた送迎車が単独事故を起こし、97歳と83歳の女性2人が死亡。介護職員の男(55)が自動車運転死傷行為処罰法違反(過失運転致死傷)の疑いで逮捕され、ドライバーらの健康管理などが問題となった。
 未成年が犠牲となる痛ましい事故も目立った。9月4日、豊橋市多米西町で信号無視をした無職の男(27)=ブラジル国籍=が、市内の中学2年の少女(13)を含む3人が乗る乗用車と衝突。少女は2週間後、脳挫傷で亡くなった。無免許でハンドルを握っていた男が起こした、モラルの欠如が生む事故を繰り返してはならない。
 また、同月22日朝、豊川市白鳥町の国道1号の信号交差点で自転車に乗った市内の高校1年男子生徒(15)が右からきた大型トラックと衝突し死亡。
 5月には、豊橋市内の専門学生男性(18)が運転するバイク(400㏄)が、同市西口町の飲食店駐車場から国道1号に出てきた乗用車と出合い頭に衝突、男性は死亡した。
 東三河では27日までに、前年より9人多い34人が死亡。特に15人(昨年年間8人)が亡くなった豊橋署は、飲酒運転への取り締まりを強化。悪質なドライバーの検挙が相次いだ。
 高齢者が犠牲となる一方で、高齢者が加害者となる事故も多い。暮れも押し迫った29日、豊川市で87歳の女性が横断歩道を歩行中に市内の無職男(72)が運転する乗用車にはねられて死亡。
 高齢者の運転免許証返納が話題になる一方で、公共交通機関の乏しい東三河では免許証が手放せない現状もあり、高齢者事故撲滅への課題を残した。
 今年も特殊詐欺被害が多発。豊橋市内では早くも夏に特殊詐欺の被害額が1億円を突破し、11月末で45件約1億4300万円と過去最悪になっている。
 依然として高齢者が被害に遭っている還付金詐欺。「市役所健康保険課」を名乗り、銀行ではなくスーパーなどの店外設置のATMへ誘導し、言葉巧みに別の口座へと振り込ませる。
 その一方で、市民らがその場で被害を食い止めた例も多く、まち全体が高齢者を特殊詐欺から守るという思いを1つにした1年でもあった。
 家族で集まる機会が増える正月、祖父母らに注意を喚起してほしい。
 
【9~12月】10月6日、豊橋市立章南中学1年の西野花菜さん=当時(12)=が死亡した浜名湖ボート事故で、静岡検察審査会が元校長を不起訴にした静岡地検の処分を不当と議決▽10月27日、豊橋総合動植物公園で飼育するアジアゾウのアーシャーが出産準備をしていた市原ぞうの国で雄の赤ちゃんを出産▽12月19日、窃盗(ひったくり)容疑で豊川市内の自営業の男を現行犯逮捕

 今年も東三河で悲惨な交通事故が相次いだ。信号無視をした悪質なドライバーにより若い命が犠牲となり、介護福祉施設の送迎車の単独事故で高齢者2人が死亡した。また、還付金詐欺被害が多発。豊橋署管内では特殊詐欺の被害額が1億円を突破し、被害件数も過去最悪となった。
 
 9月25日、豊橋市内の施設へ向かう高齢者を乗せた送迎車が単独事故を起こし、97歳と83歳の女性2人が死亡。介護職員の男(55)が自動車運転死傷行為処罰法違反(過失運転致死傷)の疑いで逮捕され、ドライバーらの健康管理などが問題となった。
 未成年が犠牲となる痛ましい事故も目立った。9月4日、豊橋市多米西町で信号無視をした無職の男(27)=ブラジル国籍=が、市内の中学2年の少女(13)を含む3人が乗る乗用車と衝突。少女は2週間後、脳挫傷で亡くなった。無免許でハンドルを握っていた男が起こした、モラルの欠如が生む事故を繰り返してはならない。
 また、同月22日朝、豊川市白鳥町の国道1号の信号交差点で自転車に乗った市内の高校1年男子生徒(15)が右からきた大型トラックと衝突し死亡。
 5月には、豊橋市内の専門学生男性(18)が運転するバイク(400㏄)が、同市西口町の飲食店駐車場から国道1号に出てきた乗用車と出合い頭に衝突、男性は死亡した。
 東三河では27日までに、前年より9人多い34人が死亡。特に15人(昨年年間8人)が亡くなった豊橋署は、飲酒運転への取り締まりを強化。悪質なドライバーの検挙が相次いだ。
 高齢者が犠牲となる一方で、高齢者が加害者となる事故も多い。暮れも押し迫った29日、豊川市で87歳の女性が横断歩道を歩行中に市内の無職男(72)が運転する乗用車にはねられて死亡。
 高齢者の運転免許証返納が話題になる一方で、公共交通機関の乏しい東三河では免許証が手放せない現状もあり、高齢者事故撲滅への課題を残した。
 今年も特殊詐欺被害が多発。豊橋市内では早くも夏に特殊詐欺の被害額が1億円を突破し、11月末で45件約1億4300万円と過去最悪になっている。
 依然として高齢者が被害に遭っている還付金詐欺。「市役所健康保険課」を名乗り、銀行ではなくスーパーなどの店外設置のATMへ誘導し、言葉巧みに別の口座へと振り込ませる。
 その一方で、市民らがその場で被害を食い止めた例も多く、まち全体が高齢者を特殊詐欺から守るという思いを1つにした1年でもあった。
 家族で集まる機会が増える正月、祖父母らに注意を喚起してほしい。
 
【9~12月】10月6日、豊橋市立章南中学1年の西野花菜さん=当時(12)=が死亡した浜名湖ボート事故で、静岡検察審査会が元校長を不起訴にした静岡地検の処分を不当と議決▽10月27日、豊橋総合動植物公園で飼育するアジアゾウのアーシャーが出産準備をしていた市原ぞうの国で雄の赤ちゃんを出産▽12月19日、窃盗(ひったくり)容疑で豊川市内の自営業の男を現行犯逮捕

悲惨な交通事故の現場=豊橋市内で(8月21日撮影)
悲惨な交通事故の現場=豊橋市内で(8月21日撮影)

カテゴリー:社会・経済

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