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愛大豊橋校舎でスキー場死亡事故追悼式

慰霊碑に献花する川井学長=愛知大学豊橋キャンパスで
慰霊碑に献花する川井学長=愛知大学豊橋キャンパスで

 長野県のスキー場で愛知大学の学生2人が亡くなった雪崩事故から11年を迎えた3日、追悼式が2人の通っていた豊橋市町畑町の同大豊橋キャンパスで開かれた。川井伸一学長は、改めて謝罪するとともに、事故の再発と風化の防止に引き続き努めていくことを誓った。現地でも例年同様に追悼式が行われた。
 事故は2008(平成20)年2月3日、長野県小谷村の栂池高原スキー場で発生。学外正課授業中だった5人と指導講師1人が立ち入り禁止の林間コースに進入し、雪崩に遭遇した。大木亜紀さん(当時・国際コミュニケーション学部2年の20歳、豊橋市)と大竹麻友さん(同、知立市)が救出されたものの、翌日に亡くなった。
 愛大はこの日を「慰霊の日」とし、毎年、現地と豊橋で追悼式を行っている。
 豊橋キャンパスの慰霊碑前で行われた式には、大学の教職員や同窓会などの約80人が参列。川井学長の追悼の言葉に続き、1分間の黙とう、冥福を祈り、碑に献花した。
 川井学長は「体育実技という正課の授業中、引率教員が先導して立ち入り禁止のコースに誤って入った際に起こった出来事。極めて遺憾であり、改めて心から謝罪申し上げます」と述べ、「もしあの事故がなけば、2人は社会人として活躍され、幸せな生活を送られているに違いないと思うたびに本当に申し訳なく、深くおわび申し上げます」と追悼した。
 その上で「再発防止と記憶を風化させないことが、われわれの最低限の責務」との誓いを新たにした。大学では今後も、遺族の了承が得られない限り、学外の体育実技を再開しない考えを示している。
 大竹さんと同級生で同じ軟式野球部だった解体業・川尻実さん(31)=一宮市=はほぼ毎年参列。「何ができるわけでもないですが、この日だけは仕事があっても、はずせません。雪が降ったり、スノーボードへ行くという話を聞いたりすると、『気をつけて』と思います」と話し、多くの参列に感謝の気持ちも示していた。
 大学では、事故や2人を知る教職員が減少している現状から、現地追悼式には赴いたことがない教職員も参列、風化防止に努める。今年は、近藤智彦事務局長らが現地を訪れた。
(中村晋也)

 長野県のスキー場で愛知大学の学生2人が亡くなった雪崩事故から11年を迎えた3日、追悼式が2人の通っていた豊橋市町畑町の同大豊橋キャンパスで開かれた。川井伸一学長は、改めて謝罪するとともに、事故の再発と風化の防止に引き続き努めていくことを誓った。現地でも例年同様に追悼式が行われた。
 事故は2008(平成20)年2月3日、長野県小谷村の栂池高原スキー場で発生。学外正課授業中だった5人と指導講師1人が立ち入り禁止の林間コースに進入し、雪崩に遭遇した。大木亜紀さん(当時・国際コミュニケーション学部2年の20歳、豊橋市)と大竹麻友さん(同、知立市)が救出されたものの、翌日に亡くなった。
 愛大はこの日を「慰霊の日」とし、毎年、現地と豊橋で追悼式を行っている。
 豊橋キャンパスの慰霊碑前で行われた式には、大学の教職員や同窓会などの約80人が参列。川井学長の追悼の言葉に続き、1分間の黙とう、冥福を祈り、碑に献花した。
 川井学長は「体育実技という正課の授業中、引率教員が先導して立ち入り禁止のコースに誤って入った際に起こった出来事。極めて遺憾であり、改めて心から謝罪申し上げます」と述べ、「もしあの事故がなけば、2人は社会人として活躍され、幸せな生活を送られているに違いないと思うたびに本当に申し訳なく、深くおわび申し上げます」と追悼した。
 その上で「再発防止と記憶を風化させないことが、われわれの最低限の責務」との誓いを新たにした。大学では今後も、遺族の了承が得られない限り、学外の体育実技を再開しない考えを示している。
 大竹さんと同級生で同じ軟式野球部だった解体業・川尻実さん(31)=一宮市=はほぼ毎年参列。「何ができるわけでもないですが、この日だけは仕事があっても、はずせません。雪が降ったり、スノーボードへ行くという話を聞いたりすると、『気をつけて』と思います」と話し、多くの参列に感謝の気持ちも示していた。
 大学では、事故や2人を知る教職員が減少している現状から、現地追悼式には赴いたことがない教職員も参列、風化防止に努める。今年は、近藤智彦事務局長らが現地を訪れた。
(中村晋也)

慰霊碑に献花する川井学長=愛知大学豊橋キャンパスで
慰霊碑に献花する川井学長=愛知大学豊橋キャンパスで

カテゴリー:社会・経済

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