南北軸の浜松三ヶ日・豊橋道路早期実現へ

建設促進期成同盟会が総会

　東三河と遠州の行政、経済団体でつくる浜松三ヶ日・豊橋道路建設促進期成同盟会（会長・神野吾郎豊橋商工会議所会頭）は27日、豊橋商工会議所で総会を開いた。昨年から同道路のおおむねのルートの位置、基本的な道路構造などの比較・評価を行う計画段階評価が始まり、実現への期待が高まる中、引き続き結束して活動していくことを確認した。
　浜松三ヶ日・豊橋道路は、東三河、遠州両地域の新たな南北軸とする地域発案の路線で、同盟会が建設に向けた要望を国などにしている。
　総会では、神野会長が「官民一体の活動などが実り、力強い歩みが進んでいる。工事着手まではまだ多くの課題があり、支援をお願いしたい。結束力を高め、国を後押しし早期実現への取り組みをしていく」と述べた。
　地元の根本幸典、今枝宗一郎、関健一郎の各衆院議員も早期実現に尽力するとし、湖西市の田内浩之静岡県議も「湖西市も非常に期待が大きい」と述べた。　
　豊橋市の佐原光一市長は「力を合わせることで、事を大きく前進させられる」と連携を呼び掛けた。
　国土交通省や静岡、愛知両県、浜松、湖西、豊橋、田原４市で構成する「浜松三ヶ日・豊橋道路連絡調整会議」は昨年、浜松市の東名高速道路三ヶ日ジャンクションと三河港を起終点とし、愛知、静岡両県境にある弓張山地の東側を経過地に設定したことを公表している。
　総会後、三菱ＵＦＪリサーチ＆コンサルティング主任研究員の宮下光宏氏が「三遠地域のポテンシャルを活(い)かした地域活性化に向けて」を演題に講演した。
　三遠地域は、人口、産業が集積しながら「東西方向の道路を連絡する道路ネットワークが希薄」と指摘。経済力、人口のほか、新幹線や東名など東西の交通網、三河港などを挙げ「ポテンシャルを秘めた地域。浜松三ヶ日・豊橋道路があることで、移動に対して時間の読める立地環境ができ、企業や人の呼び込みにつながる」と述べた。
（中村晋也）