文字の大きさ

県と豊橋市が総合防災訓練

がれきに埋まった車両から被災者を救出する訓練=豊橋総合スポーツ公園で
がれきに埋まった車両から被災者を救出する訓練=豊橋総合スポーツ公園で
避難所の間仕切りを組み立てる参加者=小沢小学校で
避難所の間仕切りを組み立てる参加者=小沢小学校で

 「防災の日」の1日、県と豊橋市は南海トラフ地震を想定した総合防災訓練を市内で実施した。被災者の救出や豊橋駅での帰宅困難者対応、表浜海岸での津波避難訓練、三河港を使った港湾訓練など大規模な訓練を展開、関係機関や住民らが地震発生直後の対応や連携などを確認した。

 訓練は午前9時半ごろ、南海トラフ地震が発生、県内で最大震度7の強い揺れを観測し、建物の倒壊や電気、水道、ガスなどライフラインに甚大な被害が発生したとの想定。県や豊橋市、県警、三河の消防本部、陸上自衛隊、国土交通省中部地方整備局、県医師会、中部電力など関係機関約130団体、約3000人が参加して行われた。
 メイン会場の豊橋総合スポーツ公園では、被災ビル3棟を建て、消防や警察による負傷者の救出が繰り広げられ、県防災ヘリが要救助者のつり上げ救助などを実施。学生や住民らは、倒壊家屋からの要救助者の救出に一丸となって当たり、実践さながらの訓練を展開した。
 ドローン(小型無線飛行機)を使い、被災状況の調査も行った。
 会場では、50を超える団体の展示ブースや防災グッズがもらえるスタンプラリーも行われ、家族連れが楽しみながら、防災への意識を高めた。
 今回は「地域防災力の向上を目指して-育てよう未来を支える力」をテーマに掲げ、市立くすのき特別支援学校高等部の生徒や市内の小・中学生も「防災ボランティア」で参加した。
 大村秀章知事と佐原光一市長はヘリに乗って上空から視察後、同公園に到着。講評で、大村知事は「幅広い世代と関係機関とが連携する訓練の積み重ねが若者の防災力を育て、地域の防災力向上につながる」と述べ、佐原市長は「体験ほど役に立つものはない」と話し、継続的な訓練参加を呼び掛けた。
(飯塚雪)

表浜海岸で津波避難訓練

 小松原町の福祉施設「王寿園」から近い表浜海岸では、サーファーら利用者の津波避難訓練があった。
 午前8時半、大津波警報の発令に伴い、男性の「津波が来るぞ、逃げろ」の声で訓練がスタート。若者らが道路を使って逃げたほか、整備された林道を上って高台に向かった。
 海岸からの逃げ道が限られているため、住民や海岸利用者、企業の協力で林道を整備。王寿園に近い海岸から東西に二つ設けられ、東側の林道が訓練で初めて使われた。
 急な坂道のため、参加した豊橋市内のサーファーは「途中にも枕木があるといい」と感想。別の
市内のサーファー2人は「逃げるとなると道路に集中するので逃げ道は多いにこしたことはない。ただ、看板を付けるなどして存在をアピールした方がいい」と話した。
 また、5階ある王寿園の4階は避難所となり、避難したサーファーらが入所者の避難誘導もした。

 小沢小校区で避難所の設営

 津波訓練会場から近い市立小沢小学校では、住民らによる校区防災訓練が初めて行われた。
 地震発生後、住民が地域ごとに安否を確認し、学校へ避難。その後、グループに分かれ、初期消火やバケツリレーなどを体験したほか、避難所となる体育館で段ボールを使った間仕切りも試みた。子どもを含む住民らが説明を聞きながら組み立て、広さなどを確認。最後に畳も入れ、女性から「畳があるのはうれしい」との声が出ていた。
 これまで安全性の高い地域として、校区防災訓練を行っていなかったが、伊藤隆章校区防災会長は「少しでも防災意識を高めるため、続けていきたい」と述べた。
(中村晋也)

 「防災の日」の1日、県と豊橋市は南海トラフ地震を想定した総合防災訓練を市内で実施した。被災者の救出や豊橋駅での帰宅困難者対応、表浜海岸での津波避難訓練、三河港を使った港湾訓練など大規模な訓練を展開、関係機関や住民らが地震発生直後の対応や連携などを確認した。

 訓練は午前9時半ごろ、南海トラフ地震が発生、県内で最大震度7の強い揺れを観測し、建物の倒壊や電気、水道、ガスなどライフラインに甚大な被害が発生したとの想定。県や豊橋市、県警、三河の消防本部、陸上自衛隊、国土交通省中部地方整備局、県医師会、中部電力など関係機関約130団体、約3000人が参加して行われた。
 メイン会場の豊橋総合スポーツ公園では、被災ビル3棟を建て、消防や警察による負傷者の救出が繰り広げられ、県防災ヘリが要救助者のつり上げ救助などを実施。学生や住民らは、倒壊家屋からの要救助者の救出に一丸となって当たり、実践さながらの訓練を展開した。
 ドローン(小型無線飛行機)を使い、被災状況の調査も行った。
 会場では、50を超える団体の展示ブースや防災グッズがもらえるスタンプラリーも行われ、家族連れが楽しみながら、防災への意識を高めた。
 今回は「地域防災力の向上を目指して-育てよう未来を支える力」をテーマに掲げ、市立くすのき特別支援学校高等部の生徒や市内の小・中学生も「防災ボランティア」で参加した。
 大村秀章知事と佐原光一市長はヘリに乗って上空から視察後、同公園に到着。講評で、大村知事は「幅広い世代と関係機関とが連携する訓練の積み重ねが若者の防災力を育て、地域の防災力向上につながる」と述べ、佐原市長は「体験ほど役に立つものはない」と話し、継続的な訓練参加を呼び掛けた。
(飯塚雪)

表浜海岸で津波避難訓練

 小松原町の福祉施設「王寿園」から近い表浜海岸では、サーファーら利用者の津波避難訓練があった。
 午前8時半、大津波警報の発令に伴い、男性の「津波が来るぞ、逃げろ」の声で訓練がスタート。若者らが道路を使って逃げたほか、整備された林道を上って高台に向かった。
 海岸からの逃げ道が限られているため、住民や海岸利用者、企業の協力で林道を整備。王寿園に近い海岸から東西に二つ設けられ、東側の林道が訓練で初めて使われた。
 急な坂道のため、参加した豊橋市内のサーファーは「途中にも枕木があるといい」と感想。別の
市内のサーファー2人は「逃げるとなると道路に集中するので逃げ道は多いにこしたことはない。ただ、看板を付けるなどして存在をアピールした方がいい」と話した。
 また、5階ある王寿園の4階は避難所となり、避難したサーファーらが入所者の避難誘導もした。

 小沢小校区で避難所の設営

 津波訓練会場から近い市立小沢小学校では、住民らによる校区防災訓練が初めて行われた。
 地震発生後、住民が地域ごとに安否を確認し、学校へ避難。その後、グループに分かれ、初期消火やバケツリレーなどを体験したほか、避難所となる体育館で段ボールを使った間仕切りも試みた。子どもを含む住民らが説明を聞きながら組み立て、広さなどを確認。最後に畳も入れ、女性から「畳があるのはうれしい」との声が出ていた。
 これまで安全性の高い地域として、校区防災訓練を行っていなかったが、伊藤隆章校区防災会長は「少しでも防災意識を高めるため、続けていきたい」と述べた。
(中村晋也)

がれきに埋まった車両から被災者を救出する訓練=豊橋総合スポーツ公園で
がれきに埋まった車両から被災者を救出する訓練=豊橋総合スポーツ公園で
避難所の間仕切りを組み立てる参加者=小沢小学校で
避難所の間仕切りを組み立てる参加者=小沢小学校で

カテゴリー:社会・経済

 PR

PR