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中村氏迎え豊橋で吉田塾例会

講演する中村氏=豊橋市の山本事務所で
講演する中村氏=豊橋市の山本事務所で

 若手経営者らによる政治、経済、経営の勉強会「吉田塾」(塾長=山本明彦・元金融担当副大臣)は25日、豊橋市西松山町の山本事務所で第111回例会を開いた。部品メーカーの羽立工業(静岡県湖西市)の中村哲也社長が「先を見通せない時代をどう生き抜くか」と題して講演。「部品メーカーは異分野で新事業を創出すれば生き残ることができる」と将来展望を語った。
 同社は1950年、バドミントンシャトルの製造販売会社として創業。その後、自動車部品、住宅設備メーカーとして成長した。2代目の中村氏はグランドゴルフ用品や健康器具、フィットネス事業を展開してきた。
 中村氏は「健康をビジネスにするのは難しい。健康器具はすぐ押し入れに眠ってしまう」と説明。主力の自動車部品や住宅設備は「市場の縮小で5年以内に売り上げは4割減るだろう」と、現状を冷静に分析した。その上で「部品メーカーには二つの選択肢がある。一つは、技術開発で既存事業を徹底的に改善し、技術競争力で生き残る。もう一つは、独自技術を異分野展開し、新事業を見つける。私は後者を選んだ」と解説した。
 羽立工業が展開する新事業も紹介した。U字溝(排水溝)は従来コンクリート製だったが、プラスチック技術を生かしてポリエチレン製を製造した。軽量で山間部へ持ち運び可能となり、傾斜にも対応できるのが強みという。「高速道路に使用されるようになった」と成果を語った。
 同社はIoT分野にも進出している。「私はIoTなんて分からない。だが、専門会社と組めば可能になる」と述べた。具体例として同社がプラスチック製猫用トイレを作り、IoTベンチャーが猫の尿量をスマホで見られるシステムを確立したことをあげた。尿が増えるのは猫の糖尿病のサインで、早期発見に役立つという。
 社長就任20年を迎え「先の見通せない時代だが、チャレンジすることを楽しみたい」と笑顔で締めくくった。
(木村裕貴)

 若手経営者らによる政治、経済、経営の勉強会「吉田塾」(塾長=山本明彦・元金融担当副大臣)は25日、豊橋市西松山町の山本事務所で第111回例会を開いた。部品メーカーの羽立工業(静岡県湖西市)の中村哲也社長が「先を見通せない時代をどう生き抜くか」と題して講演。「部品メーカーは異分野で新事業を創出すれば生き残ることができる」と将来展望を語った。
 同社は1950年、バドミントンシャトルの製造販売会社として創業。その後、自動車部品、住宅設備メーカーとして成長した。2代目の中村氏はグランドゴルフ用品や健康器具、フィットネス事業を展開してきた。
 中村氏は「健康をビジネスにするのは難しい。健康器具はすぐ押し入れに眠ってしまう」と説明。主力の自動車部品や住宅設備は「市場の縮小で5年以内に売り上げは4割減るだろう」と、現状を冷静に分析した。その上で「部品メーカーには二つの選択肢がある。一つは、技術開発で既存事業を徹底的に改善し、技術競争力で生き残る。もう一つは、独自技術を異分野展開し、新事業を見つける。私は後者を選んだ」と解説した。
 羽立工業が展開する新事業も紹介した。U字溝(排水溝)は従来コンクリート製だったが、プラスチック技術を生かしてポリエチレン製を製造した。軽量で山間部へ持ち運び可能となり、傾斜にも対応できるのが強みという。「高速道路に使用されるようになった」と成果を語った。
 同社はIoT分野にも進出している。「私はIoTなんて分からない。だが、専門会社と組めば可能になる」と述べた。具体例として同社がプラスチック製猫用トイレを作り、IoTベンチャーが猫の尿量をスマホで見られるシステムを確立したことをあげた。尿が増えるのは猫の糖尿病のサインで、早期発見に役立つという。
 社長就任20年を迎え「先の見通せない時代だが、チャレンジすることを楽しみたい」と笑顔で締めくくった。
(木村裕貴)

講演する中村氏=豊橋市の山本事務所で
講演する中村氏=豊橋市の山本事務所で

カテゴリー:社会・経済

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