豊橋の汽水域に子どもらの「面」作品ずらり

　能舞台などを備えた文化サロン「汽水域」（豊橋市東小池町）で28日、地元のアートスクール「ぐんぐん」に通う子どもたちの作品展が始まった。オープン記念の一環で、能にちなんで作った「面」が並ぶ。30日まで。
　「ぐんぐん」はアートを通して人間力を育くんでもらおうと、豊橋、豊川、田原各市で教室を運営する。今回は講師の小野実樹さんらが指導する４教室の生徒たちが55点を出品した。
　老松が描かれた鏡板を背に並ぶのは、子どもたちの手掛けた多彩な「面」。事前に能を勉強し、新聞紙や紙粘土を貼り付けた紙皿に折り紙を貼ったり、絵の具を塗ったり、角をつけたりして個性あふれる面を仕上げた。自作の箱に完成した面を付け、立体的に積み上げたユニークな展示方法が来場者から好評だ。
　スクールでは「面作りを通して、能の舞台や所作を子どもたちに学んでもらいたい」という。
　汽水域は、地元の伝統芸能や芸術文化発信の拠点にとＮＰＯ法人「三河三座」理事長の伊藤秀子さんが開いたサロン。ギャラリーを兼ねた舞台と喫茶を併設する。
　オープン記念コンサートを29日午後１時半から開く。子どもたちの面をバックに、とよかわ吹奏楽団員９人が、ホルンやクラリネットのアンサンブル、バリトン・チューバの重奏で「ミッキーマウスマーチ」「大きな古時計」「Ｊｕｐｉｔｅｒ」などを演奏する。
　問い合わせは汽水域（０５３２・48・７８８５）へ。
【田中博子】