「妊活」周知へ豊橋市が動画作成

　豊橋市は、妊娠に向けた「妊活」をするカップルに理解を促す動画を作った。１日から豊橋駅の改札口前の大型画面「豊橋Ｃビジョン」で放映しているほか、動画共有サイト「Ｙｏｕｔｕｂｅ」の市の公式チャンネルでも配信している。
　動画は30秒。「子どもはいるの？」「早く孫の顔が見たいねえ」という文字が浮かび上がる。当事者を傷つける何気ない言葉だ。そして国内では５・５組に１組が不妊検査や治療を受けている実態と、ともすれば一方の性のみのせいにされるが、実際は不妊の原因は男女にあることを円グラフで紹介する。
　そして市が治療費の補助を出していることを紹介し、担当する市保健所・保健センター「ほいっぷ」の映像と、「市不妊・不育専門相談センター」の電話番号とともに「妊活カップルにエールを！」の文字が映し出される。
　市こども保健課によると、昨年度開設したセンターには１年間で不妊に関する面接相談が33件、電話相談が７件あった。また妊娠はするものの流産などに至る「不育」相談は面接が４件あった。
　市はさらに特定不妊治療補助制度を設け、所得に関係なく、治療の際には補助が受けられるようにしている。また、講演会や同じ悩みを持つ人の集いなどを開いている。
　こども保健課は「不妊は他人事ではないが、周囲の理解はまだ不十分だ」として、理解を求めている。
【山田一晶】