油断が感染症リスク高める
普段からの対策が一番大事
12月がスタートし、例年ならインフルエンザが話題となる時期。しかし今年は全国レベルでまだ目立った感染報告がなく、11月の県別定点あたりの全国総報告数は前シーズン比で約450分の1、豊橋市内でも20~21年シーズンの感染報告はまだ出ておらず、感染が極めて抑えられている状況だ。新型コロナウイルス対策がそのままインフルエンザの対策につながった形。感染症が拡大するこの時期、注意ポイントをまとめた。
インフルエンザA型とB型は毎年11月から3月頃にかけて猛威をふるってきた季節性の感染症だ。ワクチン接種で感染・重症化をある程度予防できるが、死者も少なくない。
新型コロナは「3密」(密閉・密集・密接)の回避、マスクの着用、帰宅時などのこまめな手洗いと、うがいが基本となる。これはそのままインフルエンザ対策になる。
この時期は空気の乾燥で喉の粘膜が弱くなるため、加湿器を使って室内の湿度を50~60%に保つことが重要だ。体調不良による抵抗力の低下を防ぐため、栄養バランスのいい食事と十分な睡眠時間をとり、エアコンや風呂でしっかり体を温めることは大事だ。
息苦しさやだるさ、発熱など、風邪の諸症状が出た場合は外出は控え、かかりつけ医か市町ごとにある受診・相談センターとして指定されている保健所に電話で相談する。
豊橋市では高齢者インフルエンザ予防接種を今年度(1月31日までの接種)に限り無料としている。接種日に満65歳以上か、満60歳以上65歳未満で身体障害者手帳1級を所持している人が対象。
胃腸炎などを引き起こすノロウイルス、ロタウイルスは手洗いをこまめに行うことで予防できる点は新型コロナやインフルと同じだが、消毒用アルコールは有効ではないため、注意が必要だ。
激しい腹痛やおう吐、下痢などの場合にはノロやロタが疑われる。こまめに水分補給し、食欲があれば温かく消化のよいものを食べよう。おう吐物などを処理する際には塩素系消毒液を使うことが望ましい。
年末年始の忘年会や新年会では、幹事による参加者の健康状態チェックも必要だろう。
ペットはどうか。県獣医師会は「飼い主がコロナに感染して隔離措置となった場合に備え、病歴・予防歴を把握したかかりつけ獣医師と、ペットの預かり先を見つけておいてください」とアドバイスする。「普段のペットフードや常備薬を多めに準備し、ペットの年や癖、生活習慣、世話する際の注意点をまとめた申し送り書があれば、預かる側としても助かる」と話している。
【岸侑輝】
普段からの対策が一番大事
12月がスタートし、例年ならインフルエンザが話題となる時期。しかし今年は全国レベルでまだ目立った感染報告がなく、11月の県別定点あたりの全国総報告数は前シーズン比で約450分の1、豊橋市内でも20~21年シーズンの感染報告はまだ出ておらず、感染が極めて抑えられている状況だ。新型コロナウイルス対策がそのままインフルエンザの対策につながった形。感染症が拡大するこの時期、注意ポイントをまとめた。
インフルエンザA型とB型は毎年11月から3月頃にかけて猛威をふるってきた季節性の感染症だ。ワクチン接種で感染・重症化をある程度予防できるが、死者も少なくない。
新型コロナは「3密」(密閉・密集・密接)の回避、マスクの着用、帰宅時などのこまめな手洗いと、うがいが基本となる。これはそのままインフルエンザ対策になる。
この時期は空気の乾燥で喉の粘膜が弱くなるため、加湿器を使って室内の湿度を50~60%に保つことが重要だ。体調不良による抵抗力の低下を防ぐため、栄養バランスのいい食事と十分な睡眠時間をとり、エアコンや風呂でしっかり体を温めることは大事だ。
息苦しさやだるさ、発熱など、風邪の諸症状が出た場合は外出は控え、かかりつけ医か市町ごとにある受診・相談センターとして指定されている保健所に電話で相談する。
豊橋市では高齢者インフルエンザ予防接種を今年度(1月31日までの接種)に限り無料としている。接種日に満65歳以上か、満60歳以上65歳未満で身体障害者手帳1級を所持している人が対象。
胃腸炎などを引き起こすノロウイルス、ロタウイルスは手洗いをこまめに行うことで予防できる点は新型コロナやインフルと同じだが、消毒用アルコールは有効ではないため、注意が必要だ。
激しい腹痛やおう吐、下痢などの場合にはノロやロタが疑われる。こまめに水分補給し、食欲があれば温かく消化のよいものを食べよう。おう吐物などを処理する際には塩素系消毒液を使うことが望ましい。
年末年始の忘年会や新年会では、幹事による参加者の健康状態チェックも必要だろう。
ペットはどうか。県獣医師会は「飼い主がコロナに感染して隔離措置となった場合に備え、病歴・予防歴を把握したかかりつけ獣医師と、ペットの預かり先を見つけておいてください」とアドバイスする。「普段のペットフードや常備薬を多めに準備し、ペットの年や癖、生活習慣、世話する際の注意点をまとめた申し送り書があれば、預かる側としても助かる」と話している。
【岸侑輝】