豊橋で評判「岸田かけつぎ店」

この道一筋、名人芸の岸田均さん

　衣類の穴を修復する「かけつぎ」の道に18歳で入り、この道一筋の岸田均さん（66）は、豊橋市下地町神田で「岸田かけつぎ店」を営む。１日で平均15～20着の衣類を修復、丁寧で美しい仕事が評判を呼ぶ。
　岸田さんのもとへ、東海地方をはじめ東北、中国地方など全国各地から、虫食いや引っかけキズなどがある衣類が届く。取引業者は１００件近くにのぼる。信頼が厚く、さらに個人の顧客にはリピーターが多い。
　使い慣れた特注の針を巧みに使い、一つひとつ違う柄をきちんと合わせるため、糸を１本ずつ生地に編み込み、穴をふさぐ。すべて手作業だ。熟練の名人芸で、修復が終わると「本当に穴があったの？」と思わせるほどになる。
　スーツ、セーター、コートなど、あらゆる衣類に対応する。かけつぎは１カ所５０００円から。営業時間は午前８時から午後５時まで。日曜祝日定休。問い合わせは岸田かけつぎ店（０５３２・54・３８９７）へ。
【竹下貴信】