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コロナ禍で田原の「初凧」注文大幅減

凧まつり開催の見通しが立たず、初凧の注文も減っている
凧まつり開催の見通しが立たず、初凧の注文も減っている

 田原市に古くから伝わる「初凧(だこ)」の風習が存続の危機に直面している。5月の田原凧まつりの初凧祈願祭は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止となった。年末から増える初凧の注文は例年と比べ大幅に減っているという。田原凧保存会でも「凧まつり開催の見通しが立たず、お客さんも注文に踏み切れないのではないか」と危機感を募らせる。
 市中心部では江戸時代から、初節句の子に凧を贈る風習がある。A3用紙を合わせた本体に、錦絵を模した歌舞伎役者や力士の絵柄が躍る。最近は武者絵や巴御前などもも人気だ。凧の組み立てと絵入れを職人2人でする。市の無形重要文化財にも指定されている。
 凧保存会によると、東三河を中心に例年80枚以上注文があり、県外からの引き合いもある。23日現在の注文数は、キャンセルで翌年扱いとなったものを含む17枚だ。ベテラン凧師の藤城博幸さん(70)は「工程が早いので年末には忙しくなるが今年はまだ3枚。こんな状況は初めてだ」と心配する。
 注文数の激減と対策について、保存会の藤城正孝会長(76)は「凧まつりが開けるかどうかという状態では、購入希望者も注文をためらう。早く開催の見通しを示すことが不可欠だ」と話す。
 今年の凧まつりはコロナ禍の影響で中止、初凧の祈願を関係者のみで済ませた。注文客への引き渡し方法を検討した結果、会場での感染防止と「3密」回避策を徹底して代替行事として、10月のお披露目にこぎつけた。
 来年の開催について藤城会長は「10月の行事では感染防止策で成果が見えた。市も納得してくれた。市の理解と協力を得るなど、5月開催へ手を尽す」と語った。
 初凧の注文と問い合わせは、田原まつり会館(0531・22・7337)へ。
【加藤広宣】

 田原市に古くから伝わる「初凧(だこ)」の風習が存続の危機に直面している。5月の田原凧まつりの初凧祈願祭は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止となった。年末から増える初凧の注文は例年と比べ大幅に減っているという。田原凧保存会でも「凧まつり開催の見通しが立たず、お客さんも注文に踏み切れないのではないか」と危機感を募らせる。
 市中心部では江戸時代から、初節句の子に凧を贈る風習がある。A3用紙を合わせた本体に、錦絵を模した歌舞伎役者や力士の絵柄が躍る。最近は武者絵や巴御前などもも人気だ。凧の組み立てと絵入れを職人2人でする。市の無形重要文化財にも指定されている。
 凧保存会によると、東三河を中心に例年80枚以上注文があり、県外からの引き合いもある。23日現在の注文数は、キャンセルで翌年扱いとなったものを含む17枚だ。ベテラン凧師の藤城博幸さん(70)は「工程が早いので年末には忙しくなるが今年はまだ3枚。こんな状況は初めてだ」と心配する。
 注文数の激減と対策について、保存会の藤城正孝会長(76)は「凧まつりが開けるかどうかという状態では、購入希望者も注文をためらう。早く開催の見通しを示すことが不可欠だ」と話す。
 今年の凧まつりはコロナ禍の影響で中止、初凧の祈願を関係者のみで済ませた。注文客への引き渡し方法を検討した結果、会場での感染防止と「3密」回避策を徹底して代替行事として、10月のお披露目にこぎつけた。
 来年の開催について藤城会長は「10月の行事では感染防止策で成果が見えた。市も納得してくれた。市の理解と協力を得るなど、5月開催へ手を尽す」と語った。
 初凧の注文と問い合わせは、田原まつり会館(0531・22・7337)へ。
【加藤広宣】

凧まつり開催の見通しが立たず、初凧の注文も減っている
凧まつり開催の見通しが立たず、初凧の注文も減っている

カテゴリー:社会・経済

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