都市デザイン文化賞にとよはし矯正歯科と汽水域

　豊橋商工会議所（神野吾郎会頭）は、豊橋市内の特色ある建造物を顕彰する「第33回都市デザイン文化賞」に、とよはし矯正歯科（西幸町、齋藤恵介院長）と、ＮＰＯ法人三河三座運営の「文化サロン汽水域」（東小池町、伊藤秀子理事長）を選んだ。
　とよはし矯正歯科は鋭角な屋根で、ずれや回転させたような幾何学的な形状が特徴的だ。壁体から軽やかに浮くような印象を与える。
　屋根の下のガラス面を大きくした。夜間点灯時には街並みを明るく照らす効果も期待できる。２０１９年７月完成、設計はＴＳＣアーキテクツ、施工は丸中建設。
　文化サロン汽水域は、伝統芸能や芸術文化の拠点として建てられた。建物は二つの立方体で構成され、能舞台を備えたホールとカフェからなる。
　明るい塗り壁風のホールに対し、カフェは板張り。材質や色合いの対称が特徴的だ。前面にウッドデッキを備え、植え込みとの調和で親しみやすさにも工夫した。設計はＮデザイン建築士事務所、施工は根上建築、２０２０年７月完成。
　同賞は１９８８年度に始まった。築３年以内の店舗や事務所、複合集合住宅など一般建築物のほか商店街などが対象。造形美や周辺環境との調和、地域活性化への期待や伝統文化への配慮などを選考基準にしている。過去69件が受賞した。
【加藤広宣】